「もうすぐ5Gになるから」とスマホの買い替えをためらっている人も多いのではないでしょうか?
大手キャリア各社は2020年春から5Gの商用サービスを開始します。
スマホの買い替えは「その後から」と思っている人も多いかもしれませんが、実は5Gが開始されてすぐにiPhoneで5Gが利用できるわけではありませんし、iPhone以外の機種でも日本全国全ての地域で5Gがすぐに利用できるわけでもありません。
もしかしたら、お住まいの地域では2年以上5Gが利用することができないこともあります。
4Gから5Gに切り替わる、このタイミングでスマホ買い替えはすべきか否か詳しく解説していきます。
目次
5Gの開始までスマホの買い替えは待つべきか?
「5Gの開始までスマホの買い替えは待とう」と考えている人はたくさんいます。
確かに、どうしてもすぐに5Gを使いたいのであればスマホを買い替える必要があります。
しかし、2020年春から5Gがスタートしても使える地域は限定的。
スマホの買い替えを考える前に、まずは自分の地域に5Gが通信できるようになるのかどうかを確認しましょう。
今のスマホ端末は5G非対応|5G利用には買い替えが必要
現在私たちが使っているほとんどのスマホは5G非対応です。
5Gにスマホが対応するためには、5Gに対応しているモデムが搭載されている必要がありますが、ほとんどのスマホには5Gに対応したモデムが搭載されていないからです。
そのため、5Gをスマホで受信するためには、5Gに対応したスマホへの買い替えが必要になります。
5G開始は2020年春
5Gの開始は2020年春と各社予定しています。
ちなみに3月11日現在で、大手キャリアではソフトバンクが3月27日に5Gスタートと発表しており、その後もNTTドコモやauが商用サービスを開始する予定です。
5Gを開始当初から利用するためには、すぐにでもスマホを買い替える必要があるのでしょうか?
おそらくその必要はありません。
5G商用サービス開始当初は5Gが使えるエリアは超限定的になるからです。
当初の開始エリアは限定的
5Gの商用サービスが開始される当初は5Gの通信エリアは超限定的です。
大手キャリアの中でもいち早く5Gの開始を発表したソフトバンクで5Gが通信できるエリアは東京駅周辺のみと言っていいほど非常に狭いエリアで、東京オリンピックの頃に新宿駅や渋谷駅周辺が通信できる程度です。
おそらく2020年中はそれほどエリアは広がりません。
NTTドコモもauも開始当初のエリアはソフトバンクよりも広いでしょうが、やはり限定的で地方都市まで通信できるようになるまでには早くても2021年いっぱいはかかる見込みです。
自分の居住エリアで5Gがしばらく使えないのであれば、急いでスマホの買い替えをする必要はないのです。
まずは自分がエリア内かを確認する
5G対応のスマホの買い替えを検討している場合には、まずは自分の居住エリアで5Gが使えるのかを確認しましょう。
5Gが通信できないのであれば急いで買い替えをするよりも、通信できるようになってから最新機種へ買い替えてしまった方が間違いなくメリットがあります。
限定されたエリアだけだとしても自分のスマホで5Gを使いたい人以外は、自分の居住地域が5G対応エリアになってから買い替えを検討すれば十分でしょう。
地方部なら4Gスマホに買い替えても問題ない
地方に住んでいる人は、今から4Gのスマホに買い替えても問題ないと思われます。
日本全国に5G通信網が出来上がるのは2022年〜2023年と言われています。
全国の中規模都市でも通信できるまでには2021年いっぱいはかかるでしょう。
「スマホを2年間使う」というサイクルであれば、今から4Gのスマホに買い替えてしまっても5Gが通信できるまでには2年近くの時間がかかります。
地方都市に5Gが繋がるようになるまでは2年程度かかるので、「5G対応スマホに買い替えるのは次の次」と考えて、今はまだ4Gのスマホに買い替えてしまっても十分に利用することができます。
iPhoneは機種変更で5Gに対応できる?
現行のスマホはほとんどが5Gに対応していません。
そのため、今のiPhoneも5Gには対応しません。
むしろ、iPhoneは具体的に5Gに対応する計画を発表していません。
噂ではiPone12からは5G対応になると言われていますが、iPhone12の発売自体がコロナの影響で大きく遅れる可能性もあります。
結論的にはiPhoneで5Gが使えるようになるまでは、まだ数ヶ月以上かかるでしょう。
現行モデルは5Gに対応しない
現行の最新モデルであるiPhone11は5Gに対応していません。
そのため、5G商用サービスが開始されても現行のiPhoneでは5Gの通信を行うことは不可能です。
2020年4月発売予定のiPhone9の5G非対応
直近では、2020年4月頭にiPhone8の後継機種であるiPhone9が発売予定です。
タイミング的にはちょうど5G商用サービスが日本で開始される時期ですが、残念ながらこのiPhoneも5Gに対応する予定はありません。
iPhoneは日本での5G開始のタイミングで5Gを通信することができないのです。
5G対応はiPhone12の発売を待つしかない
iPhoneが5G対応になるのは2020年秋に発売されると噂されているiPhone12からと言われています。
ただし、これはあくまでも予測で「おそらく対応するだろう」という程度です。
いずれにせよ、日本人に最も多く普及しているスマホであるiPhoneで5Gを使うことができるようになるのは、最短でも2020年秋ということだけは間違いありません。
iPhone新機種は製造が遅れる可能性がある
iPhoneの発売予定は、iPhone9が2020年4月、iPhone12が2020年秋というのが大方の予測でした。
しかし、このスケジュールは大幅に遅れる可能性が指摘されています。
コロナウィルスによる新型肺炎の影響で、中国の大手iPhoneサプライヤーが操業を長期間停止したためです。
今もまだ工場は本格稼働していないと言われており、直近で発売される予定のiPhone9の発売が遅れれば、iPhone12の発売も遅れると指摘されています。
私たちがiPhoneで5Gを使うことができるのはまだまだ先になりそうです。
日本での5G対応スマホはいつ発表?
日本での5G対応のスマホはメーカーではすでにソニーとシャープが発表しています。
そして、キャリアではソフトバンクが取り扱う5G対応スマホを発表していますし、ドコモとauは未発表ですが、発表される日は間も無くでしょう。
iPhoneでは具体的に5Gが発表される見通しが立っていませんが、Androidは5G対応スマホがメーカーもキャリアもどんどん発表しています。
ソニーとシャープは5G対応スマホを発表ずみ
ソニーとシャープはそれぞれ5G対応のスマホを発表しています。
- シャープ:AQUOS R5Gと
- ソニー:Xperia 1 II
これらのスマホは大手キャリアから発売される見込みとなっており、実際にソフトバンクはシャープAQUOS R5Gの投入を発表しています。
NTTドコモとauも両方もしくはいずれかのスマホを導入することが予測されており、この2台に買い替えることで、5Gの商用サービス開始と同時に5Gをスマホで利用することができます。
ソフトバンクは5G対応スマホを2機種発表
ソフトバンクは3月27日の商用サービス開始の発表と同時に対応スマホ2台を発表しました。
- シャープ「AQUOS R5G」
- ZTEの「Axon 10 Pro 5G」
ハイクラスのAQUOSと実質4万円台で購入することができるZTEという2台体制です。
さらに今後は段階的に2機種投入する予定であり、ソフトバンクでは5G対応スマホに買い替えるためのラインナップが明確になっています。
ドコモとauの5G対応機種は未発表
NTTドコモとauに関しては5G対応機種は未発表です。
しかし、近日中には5G商用サービスの具体的な日程が明らかになり、そこでは対応機種も発表される予定です。
5Gになったら今のスマホは使えない?
「5Gになったら今のスマホを使うことができなくなってしまうのでは」と心配されている方も多いでしょう。
しかし、5Gになったからと言ってすぐに現行の4G LTEのスマホが使えなくなるようなことはありません。
しばらくは使えますし、いくら世の中が5Gになったからと言って「自分は5G対応スマホはいらない」という人は買い替えることなく、今のスマホをそのまま使い続けることができます。
しばらくは4G回線を利用して使える
5Gが日本全国に通信網も敷設したとしても、しばらくはそのまま4G回線を利用することはできます。
少なくともあと3年程度は5Gの基地局敷設が完了することはないので、4Gは今まで通りにメインの電波として利用することができます。
今後は4Gの回線が廃止になることもあるかもしれませんが、今のところそのような予定はありませんし、今後しばらくは今ままで通りに4Gは利用することができます。
そのため、今使っているスマホもそのまま問題なく利用することができます。
5Gを利用しない人は買い替え不要
5G通信が利用できるようになっても、「今の速さで満足している」という人は5G対応スマホに買い替える必要はありません。
5Gに買い替えるのは「5Gを使いたい」と思ったタイミングで問題ありません。
4Gは使えるので、5Gを利用しない人は無理にスマホを買い替える必要は全くないでしょう。
まとめ
4Gに対応している今のスマホのほとんどは5G通信をすることはできません。
ただし、5Gの商用サービスが開始されても通信エリアは非常に限定的ですので、生活圏で5Gを利用することができない人は無理にスマホを買い替えるメリットはあまりありませんし、地方都市に住んでいる人は今から5G非対応のスマホに買い替えても大きな問題はないでしょう。
特に日本はiPhoneユーザーの割合が最も多い国です。
iPhoneで5Gを使えるようになるのは、早くても2020年秋以降にiPhone12が発売された後になります。
どうしても商用サービス開始から5Gを使いたいという人でない限りは、少なくともiPhone12発売以降に買い替えれば十分でしょう。
なお、5Gサービスが開始されても4Gは通信できるので、5Gにこだわらないという人はスマホを買い替える必要は全くありません。