2020年3月23日、大手キャリアの中で最後にauの5G商用サービス開始が発表されました。
auの5Gサービスは3月26日からスタートします。
すでに最大手キャリアのドコモの5Gサービスが発表されていたことから「auの5Gはドコモと同程度だろう」と思っていた人も多いのではないでしょうか?
しかし、au5Gは通信エリアや料金プランもドコモと比較して一歩進んだものとなっています。
3月26日に開始されるau 5Gの料金プランや通信エリア、対応機種について詳しく解説していきます。
目次
au 5Gは3月26日開始
au 5Gは2020年3月26日に商用サービスを開始すると発表されました。
料金プランは以下の4つです。
- データMAX 5G
- データMAX 5G Netflixパック
- データMAX 5G ALL STARパック
- ピタットプラン 5G
また、基本プランとなるデータMAX 5Gは4G LTEのデータMAXプランよりも基本使用料が1,000円高くなります。
NTTドコモの5Gギガホが100G、ソフトバンクが50Gという通信制限を設けていることに対して、auのデータMAXには通信制限がありません。
5Gの料金プランは、通信制限のないUNLIMITEDプランになることが基本だと言われてきましたが、auは大手キャリアの中で初めてUNLIMITEDプランを実現したことになります。
au 5Gの料金プランや通信エリアについて徹底的に解説していきます。
au 5Gの料金プランは4種類
au5Gは料金プランも攻めた内容になっています。
使い放題プランが主力となっており、通信エリアが狭い開始当初から使い放題で高料金という料金設定がメインになっています。
au 5Gの料金プランは以下の4つです。
- データMAX 5G
- データMAX 5G Netflixパック
- データMAX 5G ALL STARパック
- ピタットプラン 5G
ホームページなどには割引後の価格や契約当初しか適用されない価格が表記され、かなり分かりにくくなっています。
割引前の料金や割引内容について分かりやすく解説していきます。
データMAX 5G
データMAXは通信制限なしの使い放題プランです。
通常 | 2GB以下の場合 | |
---|---|---|
各種割引適用前の料金 | 8,650円 | 7,170円 |
2年契約適用時 | 8,480円 | 7,000円 |
テザリング/データシェア/国際ローミング通信を利用する場合には30GBが限度となります。
データMAX 5G Netflixパック
データMAX 5G Netflixパックとは、データMAX 5Gに「Netflix (ベーシックプラン)」と「TELASA(4/7開始予定の映画やアニメが見放題となるサービス)」がセットになったプランです。
通常 | 2GB以下の場合 | |
---|---|---|
各種割引適用前の料金 | 9,650円 | 8,170円 |
2年契約適用時 | 9,480円 | 8,000円 |
Netflix (ベーシックプラン)とTELASAの月額料金の合計が1,362円ですので、Netflix (ベーシックプラン)とTELASAを視聴している人はお得な料金プランということができます。
テザリング/データシェア/国際ローミング通信を利用する場合には60GBが限度となります。
データMAX 5G ALL STARパック
データMAX 5G ALL STARパックとは、「Netflix (ベーシックプラン)」「Apple Music 」「YouTube Premium」「TELASA 」がセットになったプランです。
通常 | 2GB以下の場合 | |
---|---|---|
各種割引適用前の料金 | 11,150円 | 9,670円 |
2年契約適用時 | 10,980円 | 9,500円 |
「Netflix (ベーシックプラン)」「Apple Music 」「YouTube Premium」「TELASA 」の月額料金の合計が3,522円であることを考えれば、データMAX 5Gに1,500円乗せただけで見放題になるこのプランは料金的にはかなりお得になります。
テザリング/データシェア/国際ローミング通信を利用する場合には60GBが限度となります。
ピタットプラン 5G
ピタットプラン5Gは通信料に応じて料金が段階的に適用される料金プランです。
- 1GB未満:3,980円
- 4GB未満:5,480円
- 7GB未満:6,980円
あまりスマホを使わない人や、お試しで5Gを使いたい人にピタットプランはおすすめのプランです。
割引プランの適用で最大5,520円割引に
au 5Gには4つの割引プランが用意されています。
- 家族割プラス
- auスマートバリュー
- 5Gスタートキャンペーン
- スマホ応援割II
それぞれの割引プランについても詳しく解説します。
家族割プラス
家族割プラスとは、家族でauを利用している人に適用される割引プランです。
家族のau利用者数 | データMAXプラン | ピタットプラン |
---|---|---|
2人 | -500円 | -500円 |
3人 | -1,000円 | -1,000円 |
4人 | -2,020円 | – |
auスマートバリュー
auスマートバリューとは、auのスマホとネットを同時契約している場合に適用される割引プランです。
auのスマホと、auひかりなどを同時に契約すると、以下のような割引を受けることができます。
データMAXプラン | ピタットプラン | |
---|---|---|
auスマートバリュー | -1,000円 | -500円 |
5Gスタートキャンペーンは誰でも25ヶ月間適用
auは2020年3月26日~2020年8月31日の間に5Gプランを契約した人について基本使用料から1,000円の割引キャンペーンを行なっています。
これによって2年間は4G LTEサービスの料金を同金額で5Gを利用することができます。
スマホ応援割IIで6ヶ月間割引
au 5Gに新規契約した人はスマホ応援割IIの対象になります。
契約月の翌月から6ヶ月間、以下の割引を受けることができます。
データMAX 5G ALL STARパック | データMAX 5G Netflixパック | データMAX 5G | ピタットプラン | |
---|---|---|---|---|
スマホ応援割II | 1,500円 | 1,200円 | 1,000円 | – |
割引を最大で受けた場合の料金
au 5Gで最大限まで割引を受けた場合(家族割プラス4人+auスマートバリュー)の基本使用料は以下のようになります。
データMAX 5G ALL STARパック | データMAX 5G Netflixパック | データMAX 5G | ピタットプラン | |
---|---|---|---|---|
契約当初6ヶ月 | 5,460円 | 4,260円 | 3,460円 | 1,980円 〜 4,480円 |
7ヶ月目〜25ヶ月 | 6,960円 | 5,460円 | 4,460円 | 1,980円 〜 4,480円 |
25ヶ月目以降 | 7,960円 | 6,460円 | 5,460円 | 2,980円 〜 5,480円 |
7ヶ月目からはマホ応援割IIがなくなり、25ヶ月目以降は5Gスタートキャンペーンの割引がなくなります。
auのホームページには最大限の割引が適用された料金ばかりが適用されますが、その料金が適用されるのは当初半年間だけという点に注意しましょう。
また、家族割プラス4人の適用もあまり現実的なプランとは言えないので注意しましょう。
au 5Gの対応エリアは?
au 5G対応エリアは日本全国様々な都道府県に対応しています。
すでに発表されているソフトバンクはもちろんNTTドコモよりも広いエリアに対応していると言ってもよいでしょう。
また、auはキャリアグリゲーションという技術で、既存の4G LTE回線の高速化も図っており、auの高速通信へのこだわりが垣間見えます。
auの5G対応エリアとキャリアグリゲーションについて詳しく見ていきましょう。
2020年3月スタート時点の対応エリアは最も広い
auの5G対応エリアはサービス開始当初で、以下の都道府県の一部エリアと発表されました。
- 北海道
- 埼玉
- 千葉
- 東京
- 富山
- 静岡
- 愛知
- 大阪
- 岡山
- 広島
- 愛媛
- 福岡
- 佐賀
- 大分
- 沖縄
もちろん、上記の都道府県全てで5Gが通信できるわけではありません。
しかし、県庁所在地以外の自治体も通信エリアとなっている場合が多数あります。
詳しくはau 5G 対応エリア(2020年3月末予定)にて確認してください。
ソフトバンクが東京駅周辺、NTTドコモが、駅、空港、観光施設、スタジアム、ドコモショップなどの一部の「施設」しか通信することができないのに対して、au 5Gは商用サービス開始当初からかなり地方までエリアとした印象です。
サービス開始当初で最も通信エリアが広いのはauだと言えるでしょう。
商用サービス開始当初の速度はドコモより遅い
au 5Gのサービス開始当初の速度は2.8Gbpsと発表されています。
NTTドコモが3.4Gbpsと発表していますので、au 5Gの速度はドコモよりは遅くなる見込みです。
2022年末には通信エリア完成
auは2021年3月末には全国に1万局まで基地局を増強し、そして、2022年3月末予定の全国2万局以上にすると発表しています。
2022年3月末には現在の4G LTEサービスと同規模の5G通信ネットワークが構築される見込みとなっています。
auは4G基地局の5Gへの転用で基地局拡大を図るとしており、5Gのフル機能を実現するスタンドアロンモード(4G LTEのコアネットワークに頼らず5Gコアネットワークのみ使用するため速くなる)は2021年頃からスタートする予定です。
au 5Gが本格的に速くなるのは2021年頃からでしょう。
キャリアアグリゲーションでさらに広範囲で高速通信を実現
auは4G LTEでもキャリアアグリゲーションという方法で高速化を図っています。
キャリアアグリゲーションとは4Gの電波を束ねて高速化する技術です。
キャリアアグリゲーションを利用することによって、5G対応ではないiPhoneなどでも高速通信を実現することが可能になります。
auはキャリアアグリゲーションについて分かりやすく動画も作っています。
au 5Gの対応機種
au 5Gは商用サービス開始当初から対応機種が充実したものとなっています。
NTTドコモとソフトバンクが商用サービス開始当初の対応機種が2機種であるのに対してauは4機種を2020年5月までに発売します。
au 5Gの対応機種について詳しく解説していきます。
サービス開始当初は4機種
au 5Gの対応機種はサービス開始当初は4機種です。
- Xperia 1 II SOG01(2020年5月末)
- Galaxy S20 5G SCG01
- Galaxy S20+ 5G SCG02(2020年5月末)
- AQUOS R5G SHG01
auはソニーのXperia 1 II SOG01をまた2020年5月末から投入します。
Xperia 1 II SOG01はTOFカメラを除く3台のカメラにZEISS監修のレンズを搭載した、カメラにこだわったモデルとなっています。
また、SAMSUNGのGalaxy S20 5G SCG01はGalaxy S20+ 5G SCG02のエンドモデルで、Galaxy S20+ 5G SCG02よりも15,000円ほど安価になります。
Galaxy S20+ 5G SCG0よりもディスプレイが小さく、カメラ性能も劣るのがGalaxy S20 5G SCG0の特徴です。
2020年7月以降はエンドモデルを3機種投入予定
auは2020年7月以降に価格が安価なエンドモデル3機種を投入することも発表しています。
- OPPO Find X2 Pro OPG01
- Mi 10 Lite 5G XIG01
- ZTE a1 ZTG01
OPPOとZTEに関してはソフトバンクも発売を発表しており、低価格での発売を公表しています。
かえトクプログラムを適用すれば実質4万円から6万円程度で購入できることも予想されます。
まとめ
auの5Gは料金プランは通信制限なしのUNLIMITEDプランとなりました。
通信エリアは大手キャリアの中で最も広いですが、速度はドコモに劣ります。
サービス開始時の投入機種も大手キャリアの中では最多の4機種となっており、auの5Gに対する本気度が分かります。
通信エリアはまだまだ狭いですが、大手キャリアの中では最も地方都市にまでエリアを広げていますので、「5Gを体験したい」という人は割引プランが適用される今のうちに5Gプランへの変更を検討してみてはいかがでしょうか?