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【楽天モバイル】5G開始よりも4Gの価格破壊を起こせるかが注目

第4の大手キャリアの楽天モバイル。

本格的にMNO参入を発表して1年以上の時間が経ちますが、未だに具体的な姿は見えてきません。

しかし楽天モバイルはMNO本格開始を発表していますし、ほどなくして5G開始も発表しています。

なかなか全容が見えてこない楽天モバイルの5Gですが、開始に向けたスケジュールやエリアなどはどのようになっているのでしょうか?

現時点で分かる楽天モバイルの5GやMNO開始時期や料金プランについて詳しく解説していきます。

楽天モバイルの5Gはいつから?

楽天モバイルの5Gはいつから?

楽天モバイルの5Gは「2020年6月から」と発表しています。

しかし、楽天モバイルの5Gは2020年本格的にスタートするわけではなく、あくまでも当初の目標は4G LTEサービスの本格的なスタートです。

楽天モバイルは過去にMMOスタートを延期したことがあり、まずは4G LTEサービスのスタートを順調切ることが目標で、楽天モバイルは5Gの本格参入にそれほど拘っていないようにも思えます。

まずは4G LTEサービスの開始から、5G開始までのスケジュール感を過去から遡って追ってみましょう。

2019年10月からのMNOスタートを延期

楽天モバイルは2019年から予定していたMNOスタートの延期を発表しました。

基地局整備が遅れたため、商用サービス開始が間に合わなかったことが原因とされています。

楽天モバイルは基地局整備の遅れを受けて、総務省から2019年8月26日の行政指導を受けており、このような理由からMNOサービスのスタートを延期しました。

2019年10月から無料サポータープログラムを開始

商用サービスの延期に伴い、楽天モバイルは2019年10月から無料サポータープログラムを開始します。

無料サポータープログラムの内容は、2019年10月1日から2020年3月31日まで携帯サービスを5,000人限定で無料で提供するというものです。

東京23区、大阪市、名古屋市の居住者を中心に利用者を募集して、当選者には音声・データ通信が無制限で提供されました。

実は楽天モバイルが無料サポートプログラムを始めたのには理由があります。

楽天モバイルはすでに総務省に対して2019年10月からサービスを開始すると届け出を行なっており、この時期をずらすと、修正のための届出のために必要な全ての膨大な資料を再提出する必要があります。

無償提供であってもサービス開始であることには変わりないため、修正提出を避けるためにサポータープログラムを開始したのではないかと言われているのです。

つまり、無料サポータープログラムは基地局の整備遅れの時間を稼ぐために行われたというのが事の真相のようです。

2020年1月に無料サポータープログラム2次募集

そして、2020年1月には無料サポータープログラムの2次募集を上限2万人で開始しました。

今回の2次募集はMNO本格開始前の品質テストという位置付けです。

楽天モバイルの山田社長は「新しい技術でもあり、ネットワークの安定稼働に向けて慎重には慎重を期す」と話しており、ユーザーの実体験で通信の品質を試すという狙いがあるようです。

2020年4月に4G LTEサービスを開始予定

楽天モバイルは2020年4月に4G LTEの商用サービスを開始すると発表しています。

楽天モバイルの商用開始からすぐに5Gが利用できるようになると考えている人は少なくありませんが、楽天モバイルが2020年4月から開始するのは4G LTEサービスです。

つまり、現在私たちが使っている4Gで、5Gではありません。

楽天モバイル公式ページをチェック!

2020年6月から5Gスタートと社長が明言

5Gについては2020年に「何らかの形でスタートする」と山田社長は明言しています。

気になるのは「何らかの形」という部分で、実際には楽天モバイルが5Gの商用サービスを始めるという意味では必ずしもなさそうです。

例えば店頭での5G体験などのごく限られた形でスタートするものと考えられます。

いずれにせよ、2020年にスタートすべく、楽天モバイルが力を入れているのは5Gではなく4Gだということを理解しておきましょう。

開始当初は「スカスカで快適?」

楽天モバイルは開始当初は3大キャリアよりも契約者が圧倒的に少なくなります。

そのため、楽天の電波を使うユーザーは他のキャリアよりも少ないので電波が混雑しません。

開始当初はユーザーが少ないので、電波が混み合うことはなく、すぐに繋がって快適だと言われています。

この現象を他のキャリアの人間は「楽天モバイルは開始当初は電波がスカスカで快適だろう」と言っています。

4G LTEからスタートする楽天モバイルですが、開始当初はその電波状況から、私たちが知っている4Gよりもかなり早い速度で通信できるようになるでしょう。

この状況下で高速通信の5Gの商用化を楽天が急ぐ必要もないのです。

楽天モバイルの通信エリアは?

楽天モバイルの通信エリアは?

楽天モバイルのエリアは極々限られたものになりそうです。

4G LTEサービスが開始される2020年4月には基地局数は当初の予定を上回りますが、MMOで通信できるエリアは限られ、それ以外のエリアはKDDIの電波を借りて通信することになります。

5Gへの具体的な2020年の投資額は発表されていないため、楽天モバイルで本格的に5Gが始まるのは2021年以降になるでしょう。

しかし、次第に5Gへの投資も増やしていく見込みとなっています。

商用化時は4,400局程度か

楽天モバイルは当初は2020年3月までに基地局を3432局を整備する予定と発表していました。

しかし、現在は整備が予定よりも早く進み、2020年3月までには4,400基地に達する見込みと発表しています。

基地局の整備は順調だと言えるでしょう。

2022年度は他より早くLTE投資額を逆転する見込みだが

楽天モバイルの基地局への投資額は2019年度で650億円でしたが、2022年度には1450億円まで投資が拡大する見込みです。

他のキャリアよりも早くLTE投資を5G投資が上回る予定となっています。

そして基地局数も現在の10倍近い3万局を突破する予定です。

とは言え、全ての周波数帯を合わせたドコモの4G LTEの基地局数が約20万局、KDDIが10万局あることを考えれば2022年になっても楽天モバイルのカバーエリアはドコモやauと比較すれば非常に狭い範囲だと言えます。

自社の電波が及ばない範囲については、楽天モバイルはKDDIとローミング契約を行なっており、楽天モバイルのエリア外になった楽天モバイルユーザーはKDDIの電波を使用して通信することになります。

楽天モバイルの5Gの料金は?

楽天モバイルの5Gの料金は?

楽天モバイルの5G料金はまだ白紙といった状況です。

料金どころか楽天モバイルは2020年1月の時点で「2020年6月に何らかの形でスタートする」としか明言していないため、サービス内容すら不明瞭です。

むしろ楽天モバイルは4G LTEの料金で革命を起こす可能性があります。

現在、大手キャリア3社は高速大容量時代を見据えて、使い放題プランへの切り替えを始めています。

しかし、楽天モバイルはこの逆のプランに舵を切る可能性があるのです。

当初は小容量プランが主力か

楽天モバイルが4月からスタートするMNOプランは大容量ではなく小容量プランが主力になると言われています。

ローミング料金がかかるので使い放題は難しい

前述したように、楽天モバイルはエリア外に関して、KDDIの電波をローミングします。

ローミングをする場合には楽天モバイルがKDDIへ使用料を支払う必要があるため、容量無制限の定額制を楽天モバイルは導入できません。

ユーザーの多くがローミングエリアで通信してしまったら、楽天モバイルの支払いが嵩んでしまうので、容量無制限は楽天モバイルにとって大きなリスクです。

そのため、現在の楽天モバイルの基地局数では容量無制限の定額制を導入したくてもできないのです。

容量制限の低価格プランか

このような事情から楽天モバイルは容量無制限プランを利用することができないので、おそらくは容量制限を設けた上で、超低価格プランになるのではないかと言われています。

楽天モバイルは開始当初は速度が速いことが予想されるので、高速通信を低価格で行うことができるようになるでしょう。

楽天モバイルの5G対応機種や端末は未定

楽天モバイルの5G対応機種や端末は未定

楽天モバイルは、料金の詳細や対応機種、端末などの具体的な情報を何も発表していません。

そもそも5Gを本格的に商用化するわけではなく、始めるのはあくまでも4G LTEサービスですので、既存の楽天モバイルの機種が使えるという点も楽天モバイルの新機種発表に注目が集まっていない理由です。

無料サポータープログラムではRakuten Miniを発表

楽天モバイルでは無料サポータープログラムに合わせて、Rakuten Miniという小型スマホを発売開始しています。

楽天モバイルが4月からスタートするのは4GLTEサービスですので、既存のスマホでも利用可能です。

5Gのようにスマホの買い替えが必要になるわけではないので、機種に関しては大きな発表はないものと予想されています。

むしろ、注目されるのは料金プランの方でしょう。

楽天モバイル公式ページをチェック!

まとめ

楽天モバイルはMNOサービスを2020年4月にスタートする予定で、以前遅れていた基地局の設置も現在は順調に進んでいます。

楽天モバイルが4月にスタートするのは4G LTEで5Gではありません。

5Gに関しては「6月には何らかの形でスタートする」とされているだけで具体的に商用化のビジョンは見えていないのが現実です。

他のキャリアは5Gスタートに備えて高速大容量に適した使い放題プランをメインに進めていますが、楽天モバイルは逆の方向にいきそうです。

「容量は限られているが安くて速い」というのが楽天モバイルの主力料金プランになるでしょう。

実際、ユーザーが少ない楽天モバイルは4Gであってもそれなりの速度が期待できます。

料金の安さを重視するユーザーには楽天モバイルのプランは刺さりそうな気がします。

いずれにせよ、もうすぐ発表されるであろう楽天モバイルの料金プランに注目です。

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