新型コロナウイルスの影響によって、発売の遅れが懸念されていた5G対応のiPhone12の発売の具体的なスケジュール感が明らかになってきました。
同時に、iPhone12のスペックも徐々に明らかに。
これまでにはないスペックであると同時に、早い操作性と、高精細なカメラが搭載された機種になりそうです。
2020年10月に発売が噂されるiPhone12のスペックについて、今分かることを全て解説していきます。
目次
iPhone12は2020年10月発売か
iPhone12は2020年10月の発売が有力視されています。
Appleは2012年以降、新型iPhoneを毎年9月に発表してきましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響によって「若干」遅れ、10月になるというのが有力な予測です。
クアルコムの声明によって10月は確定的
iPhone12の発売が2020年10月になるとの予測が有力視されている大きな理由は、iPhone12の5G向けモデムを製造するクアルコムのインタビュー内容です。
クアルコムは「世界的な旗艦スマホのわずかな発売の遅れに影響を受けている」と述べました。
つまり、例年9月に発売されているiPhoneは、iPhone12においても当初は9月に発売されることが有力視されていました。
しかし、「わずかに遅れている」ということは10月にずれ込むことが有力視されているのです。
それでも、当初は新型コロナウイルスの影響によって、2020年は5G対応iPhoneを発売するのは難しいのでは?と懸念されていたことを鑑みれば、わずか1ヶ月の遅れを評価することができるでしょう。
iPhone12は4機種|気になるスペックを解説
iPhone12は4機種発売される予測で、主な特徴として以下の点をあげることができます。
- 全ての機種にOLEDディスプレイが採用
- 上位2機種のみ、背面に3D情報の計測が可能なカメラが採用か?
- 上位2機種に3倍光学ズームの望遠レンズが装備
- Face IDの機能が向上し、画面内蔵型のTouch IDが搭載か?
- 全機種5G対応
5Gに対応し、カメラ、ディスプレイともにかつてないほど高機能になる見込みです。
iPhone12のスペックについて詳しく解説していきます。
それぞれのスペック
iPhone12の4機種それぞれの主なスペックは以下の通りです。
12 | 12 Max | 12 Pro | 12 Pro Max | |
---|---|---|---|---|
ディスプレイ | 5.4インチ | 6.1インチ | 6.1インチ | 6.7インチ |
RAM | 4GB | 4GB | 6GB | 6GB |
容量 | 128GB 256GB |
128GB 256GB |
128GB 256GB 512GB |
128GB 256GB 512GB |
カメラ | 2眼 | 2眼 | 3眼+LiDAR | 3眼+LiDAR |
5G | Sub-6GHz mmWave |
Sub-6GHz mmWave |
Sub-6GHz mmWave |
Sub-6GHz mmWave |
価格 | 約7万円~ | 約8万円~ | 約11万円~ | 約12万円~ |
カメラが2眼タイプの12とMaxは10万円を切る価格で購入できることが予測されています。
また、Pro Maxのディスプレイは6.7インチになることが予想され、iPhone11 Pro Maxの6.5インチよりも一回り大きなサイズ感になる見込みです。
大容量でゲームや動画を観る際には適したサイズで、Pro Maxはサイズ感も5G対応していると言えるでしょう。
逆に12の5.4インチサイズはiPhone11の最小サイズよりも一回り小さくなっており、片手操作したい人に適したサイズとなる見込みです。
また、フレームはiPhone 4で採用されていたようなメタルフレームで、ステンレス製の素材を採用する可能性が高いとされています。
全ての機種にOLEDディスプレイが採用
iPhone12は全ての機種にOLEDディスプレイが採用される見込みです。
これはiPhone Xや11シリーズと同様で、OLEDディスプレイが採用されることによって、OLEDパネルとタッチセンサーを一体化することができ、これによってディスプレイの薄型化・軽量化、およびコスト削減が可能になります。
iPhoneでは端末がさまざまな技術や設計に対応できるようにすることができるOLEDパネルを採用することによって、豊富なラインアップを展開させてきましたが、iPhone12でも従来通りにOLEDパネルを採用します。
さらに、上位機種のみに、ディスプレイとタッチパネルを統合した、LGのタッチ一体型OLEDが搭載される可能性があると言われていますが、詳細はまだ未確定です。
上位機種には「ProMotion」搭載か?
iPhone12 Proと12 Pro Maxには、すでにiPad Proに搭載されている「ProMotion」技術が搭載される可能性があります。
「ProMotion」は1秒間に120回も画面を書き換えることができるため、画面の圧倒的な滑らからなさを実現することが可能です。
ただし、「ProMotion」は電力を多く消費するためiPhone12への搭載はお預けになる可能性もあると言われています。
上位2機種のみ、背面に3D情報の計測が可能なカメラが採用
iPhone12は上位2機種は3眼カメラ+LiDARスキャナが採用される見込みです。
LiDARスキャナとは3Dカメラのことで、LiDARスキャナが照射したレーザー光が物体に反射して戻ってくるまでの時間を計測します。
これによってセンサーから物体までの距離や方向を測定することが可能になります。
LiDARスキャナは最大5メートル先計測することができ、光子レベルの感度かつナノ秒の速度で、周囲の環境を3Dマッピングすることも可能です。
すでにLiDARスキャナはiPad Proに採用されていますが、iPhone12ではProとPro Maxに採用される予定です。
LiDARスキャナが計測した奥行と、カメラとモーションセンサーから得たデータを組み合わせることによって、より現実に近い感覚でARを体験することが可能になるでしょう。
上位2機種に3倍光学ズームの望遠レンズが装備
また、iPhone12では上位2機種のみ、3倍の光学ズームが採用されるのではないかと噂されています。
さらにPro Maxではセンサーシフト式手ぶれ補正機能まで搭載される可能性もあり、機種によってカメラ性能は非常に大きく異なるものになるでしょう。
Face IDの機能が向上し、画面内蔵型のTouch IDが搭載か?
iPhone12では、Face IDの顔認証機能が向上し、さらに画面内蔵型のTouch IDのセンサーが搭載される可能性が指摘されています。
これまでは認識しなかった角度でもiPhone12ではロックが解除されるようになるでしょう。
さらにiPhone12のうち、上位機種においては画面のどこに触れてもロックが解除されるTouch IDのセンサーが搭載される可能性があります。
ただし、この技術はiPhone12では採用されずに次の機種に持ち越されるだろうという意見も多いので実際のところは不透明です。
全機種5G対応
iPhone12は全機種5Gに対応していますが、注目すべきは長らく争ってきたクアルコムとの和解が成立し、iPhone12ではクアルコムの5Gモデムが採用されるという点です。
クアルコム製の5G端末向け最新モデムチップ「X55」はダウンロード速度が最大7Gb/s、アップロード速度が3Gb/sとなっており、快適な通信環境を実現することが可能だと言われています。
また、米国、英国、オーストラリア、カナダ、日本などの主要マーケットにおいてはミリ波とサブ6に対応するとのことであり、日本でも超高速通信のミリ波をiPhoneで通信できるうようになるでしょう。
5G非対応地域でiPhone12は買いか?
カメラ性能をはじめとして大幅な進化を遂げたiPhone12ですが、やはり最も大きな変化は5Gに対応したというところでしょう。
これまで、日本ではiPhoneが5Gに対応していないから5G整備は急ぐ必要はないと言われてきました。
実に日本人の7割が使用しているiPhoneが5Gに対応することによって、日本でも5Gインフラは急速に進んでいくかもしれません。
ただし、5Gはその通信エリアの短さから、一朝一夕でエリアの拡大を期待することは不可能です。
iPhone12も画面内蔵型のTouch IDやProMotionが搭載されない可能性があるなど、さらに進化の余地を残した不完全な状態で発売される可能性もあります。
5G通信エリア外の人は、すぐにiPhone12に飛びつくのではなく、iPhone12の機能をよく確認し、「今後進化の余地があるだろう」と考えるのであれば、自分の生活圏に5Gが通信できるようになった時に、2021年以降に発売されるであろうiPhone12の次の機種を待ってもよいかもしれません。
いずれにせよ、もう少し開発の成り行きを見守る必要はありそうです。