国内携帯キャリア最大手のNTTドコモ。
2020年春スタート予定の5Gでも整備計画などではトップを走っており、私たちユーザーが最もイメージしやすい形で5Gの展開をしています。
>各社が「5Gで何ができる?」という近未来の話ばかりしていますが、NTTドコモはそれだけでなく、5G携帯の具体的な形を提示しており、キャリアの中では唯一5G対応新機種のプロトタイプまで発表しています。
とは言え、まだまだ不透明な部分ばかりという人がほとんどではないでしょうか?
現段階でわかっているNTTドコモの5G計画の詳細を詳しく解説していきます。
目次
ドコモの5Gスタートはいつから?
アメリカや韓国ではすでにスタートしている5Gですが、2020年1月の現段階では日本ではまだ始まっていません。
ドコモの5Gスタートはいつからなのか、発表されている情報から解説していきます。
2019年9月にプレサービス開始
ドコモはすでにプレサービスを2019年9月に開始しています。
下記の場所ではすでに商用化する際と同じ5G通信網が整備されており、5Gを体感することができます。
- ドコモショップ
- 一部のドコモショップ店舗
- ドコモ5Gオープンラボ
- 札幌ドーム
- 東京スタジアム
- 横浜国際総合競技場
- 小笠山総合運動公園エコパスタジアム
- 豊田スタジアム
- 東大阪市花園ラグビー場
- 阪神甲子園球場
- 神戸市御崎公園球技場
- 大分スポーツ公園総合競技場
- MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島
- 福岡 ヤフオク!ドーム
- 札幌駅
- 仙台駅
- 金沢駅
- 大阪駅
- 京都駅
- 高松駅
- 東京国際空港
- 成田国際空港
- 関西国際空港
これらの場所では、5G商用サービスと同じネットワーク装置や同じ周波数帯を利用しているので、「5Gを体験してみたい」という人は体験することができます。
商用は2020年春スタート予定
どこもは、5Gの商用は2020年春と発表しています。
auが2020年春、ソフトバンクが2020年3月頃、楽天が2020年6月と、それぞれのキャリアが発表しています。
通信網の整備や、プレサービスの提供などの状況を考えれば、最も早く本格的に5Gをスタートさせることができるのはドコモの可能性が高いと言えるでしょう。
詳細はまだ未発表
予定は2020年春で、すでにプレサービスの提供も行なっているドコモですが、具体的な開始日についての詳細は2020年1月現在ではまだ未定となっています。
ただし、ドコモは通信網、プレサービス、新機種の発表など、着実にサービス開始へ歩みを前に進めており、詳細が発表させるのはそう遠くではないでしょう。
詳細が発表され次第、ここでもお知らせしていきたいと思います。
ドコモの5Gエリアは?
5Gの問題で懸念されるのは、5G対応エリアです。
5Gはおそらく2020年春にスタートしますが、スタートするのは通信網が整備された一部の都市のみとなります。
日本全国にはまだ基地局が整備されていない状態で、日本全国津々浦々まで5G通信網が整備されるまでには数年程度かかる見込みです。
ドコモの5Gエリアは、いつまでにどの程度の範囲まで対応する予定なのでしょうか?
2024年の目標値ではダントツ
2024年末までの5G通信網の目標値は各社以下の通りです。
- NTTドコモ:97.0%
- KDDI/沖縄セルラー電話:93.2%
- ソフトバンク:64.0%
- 楽天モバイル:56.1%
となっています。
詳しくは後述しますが、ドコモは基地局設置の投資額でもダントツですので、2024年までには日本全国の大部分を5Gでカバーすることができる見込みです。
ただし、ソフトバンクはKDDIと基地局をシェアすると発表しており、このような取組から、実際にはここまでキャリアごとのカバー率が異なることはないと予想されます。
2020年6月までに47都道府県に基地局設置
そしてドコモは以下のようにプレスリリースを行なっております。
2020年6月末までに、全国47都道府県へ5G(無線)基地局を展開し5Gエリア化します。
5Gがスタートする2020年春から数ヶ月で、47都道府県には基地局が設置される予定です。
おそらく、すべての都道府県の県庁所在地では5Gが2020年6月までには使用できるようになることでしょう。
投資額でもダントツ
ドコモは5G基地局への投資額もダントツです
各キャリアの投資額は以下のようになっています。
- NTTドコモ:約7,950億円
- KDDI/沖縄セルラー電話:約4,667億円
- ソフトバンク:約2,061億円
- 楽天モバイル:約1,946億円
ドコモはソフトバンクや楽天の4倍前後の予算をかけて5G基地局への投資を行うので、やはり最も早く5Gのエリアが広く使えるようになることが予想されます。
割当周波数もトップ
総務省は各キャリアへ5Gの周波数の割り当てを行いました。
NTTドコモが3枠、KDDI/沖縄セルラー電話が3枠、楽天モバイルが2枠と、この3社は希望通り周波数の割り当てが認められましたが、ソフトバンクは希望より1つ少ない2枠になっています。
周波数は、5G展開率、基地局数、不感地域解消人数などを評価し、これらの評価が高かったキャリアに優先して周波数を割り当てます。
ドコモは展開率や基地局数が評価されて希望通りの3枠という最も大きな枠を獲得しています。
今後は、割当数が多いドコモとauが日本における5Gのシェアを争っていくことになるでしょう。
ドコモの5Gの料金は?
5Gの料金についてはまだ詳細は決まっていないというのが実情です。
ただし、基地局整備のための莫大な投資額の回収を考えれば、現在の料金プランよりは高くなってしまうことが予想されます。
経営トップのコメントなどから料金プランを考えてみましょう。
詳細は未定
ドコモの代表取締役である吉澤 和弘氏は大手キャリアのトップが集まるイベントで以下のように発言しています。
5Gは通信だけでなく、サービス、ソリューションなどを含めた融合料金になるのではないかと思う
このことから、ドコモの5G料金は「通話や通信量込み」のプランになることが予想されます。
通話のカケホーダイなどは今は使わない人が多いので、使わない通話料の料金も含めてそれなりに高額になるのではないかと予測されます。
この点は大きな懸念材料と言えるでしょう。
ドコモはすでに5G対応機種を発表
ドコモはすでに5G対応機種のプロトタイプを3機種発表しています。
2019年9月からスタートしているプレリリースですでに3機種が用いられています。
XperiaはXperia1を縦長にしたようなモデルで、ミリ波にも対応しています。
ただし、プロトタイプはさらに縦長なので、リリース時には改良が施されている可能性があります。
またLGの2画面スマホもプレリリースで用いられています。
ベースモデルはLG V50 ThinQとなっており、このプロトタイプはミリ波への対応はしていません。
Galaxy S10 5Gをベースにしたスマホも登場しています。
2眼のフロントカメラ、4眼のアウトカメラを搭載し、こちらはミリ波にも対応しています。
それぞれの機種はあくまでもプロトタイプですので、販売されるモデルはさらに改良や小型化が加えられることが予測され、今後の発表に注目です。
まとめ
ドコモの5Gは2020年春スタートです。
さらに、ドコモは2020年6月までに、47都道府県すべてに5G基地局を設置するとも発表しており、機種まですでに発表しています。
唯一心配なのは料金で、通話通信コミコミで非常に高い料金となってしまう懸念があります。
カケホーダイなどをつけても、5Gになればますます電話回線を使用して電話をかける人は少なくなり、ほとんどの人がインターネット回線で通話を行うはずです。
期待と懸念が入り混じる、ドコモの5Gですが、詳細が発表されるのはそれほど先ではないはずです。
5GMediaでも詳細が発表され次第、紹介していきます。