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【2026年最新】ローカル5Gとは?仕組み・導入手順・費用・活用事例を徹底解説

ローカル5Gは、企業や自治体が自分の敷地内に専用の5G網をつくる制度です。2019年12月に始まり、2026年9月末で免許人134者・基地局約1,640局の実導入フェーズにあります。

結論:ローカル5Gの要点

項目 内容
しくみ 免許を取り、敷地内だけの専用5G網を運用
周波数 Sub6(4.6〜4.9GHz)/ミリ波(28.2〜29.1GHz)
規模 免許人134者・基地局約1,640局(2026年9月末)
費用 数千万円規模が一般的。国の補助(1/2)あり
向く用途 工場・病院・物流など止まると困る現場

キャリア5Gとの違い

キャリア5G と ローカル5G の違い キャリア5G(公衆網) ドコモ・au・SB・楽天が運用 ・誰でも契約すれば使える ・エリアはキャリアが決める ・混雑の影響を受ける ・月額数千円で手軽 ・自社専用の品質保証は困難 ローカル5G(自営網) 企業・自治体が免許を取得して運用 ・自分の敷地内だけで使える ・エリアを自分で設計できる ・他人の通信に影響されない ・セキュリティを自社で管理 ・免許取得と設備投資が必要 最大の違いは「品質を自分でコントロールできるか」。止まっては困る用途ほどローカル5Gの価値が出る。

制度の変遷

時期 できごと
2019年12月 ミリ波(28.2〜28.3GHz)で制度開始
2020年12月 Sub6(4.6〜4.9GHz)開放、ミリ波も28.3〜29.1GHzへ拡張
2021〜2023年 工場・病院・スタジアム等で実証
2023年8月 「共同利用」制度。隣接する複数事業者の敷地でも導入しやすく
2024年9月30日 中継局・高出力端末(HPUE)を解禁
2025年2月28日 海上利用に対応(4.8〜4.9GHz。海上プラットフォーム等)
2025年 上空利用(ドローン搭載端末)に対応
2024〜2026年 実導入フェーズ。免許取得件数が増加

総務省「ローカル5G導入に関するガイドライン」(令和8年2月最終改定)等。申請前に最新版を確認。

数字で見る規模

基地局数のスケールは「桁」が違う キャリア5G 約30万2,000局 ローカル5G 約1,640局(キャリアの約0.5%) ローカル5Gは「どこでも使う汎用インフラ」ではない 工場・港湾・医療機関・自治体など、用途と場所を絞った専用インフラとして定着している段階です。

ポイント:小さいのは失敗ではなく、1者が敷地内に数局〜十数局置く制度だからです。

免許人134者・基地局約1,640局(Sub6・ミリ波計、2026年9月末。6月末は約1,710局で3か月に約70局減)、キャリア5G基地局33万7,875局(2025年度末)。出典:総務省 電波利用ポータル「ローカル5G」(令和8年9月末現在)、総務省「5Gの整備状況」

しくみ:4つの要素

ローカル5Gを構成する4つの要素 ① 無線局免許 総務省に申請(有効期間 最大5年) 自社敷地内(ローカル5Gエリア) ② 基地局設備 敷地内に設置する アンテナ・無線装置 ③ コアネットワーク 通信を制御する中枢 クラウド型も選択可 ④ 端末・SIM ローカル5G対応の 端末とSIMカード 敷地の外に電波が漏れないよう設計するのが基本方針
周波数帯 特徴 向く用途
Sub6(4.6〜4.9GHz) 届きやすく扱いやすい。屋内のみは4.6〜4.8GHz優先 工場・倉庫など広い屋内
ミリ波(28.2〜29.1GHz) 超高速だが障害物に弱い 限定エリアの大容量伝送

方式はSA(スタンドアローン)が主流。超低遅延・スライシングはSAが前提です。

活用例

分野 用途
スマート工場 ロボット・検査装置の無線化。最も導入が進む
医療 高精細画像伝送・遠隔診断。データを外に出さない
物流倉庫 AGV制御。Wi-Fiより少ない基地局で広くカバー
農業 遠隔監視・農機自動運転・ドローン(2025年上空利用)
建設・プラント 重機遠隔操作。2024年解禁の中継局で届きにくい現場も
スタジアム 大量同時接続でも公衆網の混雑に影響されない

Wi-Fiとの使い分け

Wi-Fi ローカル5G
免許 不要 必要
導入コスト 低い 高い
電波干渉 受けやすい 受けにくい(免許帯域)
カバー範囲 1台あたり狭い 1基地局で広い
移動中の接続 途切れやすい 途切れにくい
低遅延の保証 難しい 可能(SA方式)

ポイント:一般業務はWi-Fiで十分。「止まると生産が止まる」「移動体を制御する」ならローカル5G。

導入の流れと費用

手順 やること
1. 要件整理 無線化の対象、必要な遅延・帯域
2. エリア設計 カバー範囲と基地局台数。隣接敷地は「共同利用」も
3. 免許申請 総合通信局へ。常時受付、標準処理約1ヶ月半
4. 設備構築 基地局・コア・端末
5. 運用・保守 自社運用かベンダー委託か
6. 届出 運用開始後に「開設無線局数届出書」を提出。2年目以降も毎年必要
費用項目 内容
基地局設備 アンテナ・無線装置
コア 自社設置型 or クラウド型
免許手続き・工事 申請費用、配線・設置工事
総額目安 数千万円規模(構成で変動)

クラウド型コアやマネージドサービスで初期費用を抑える構成も増えています。

検討すべきかの判断軸

  • 無線化の対象が移動する(ロボット・車両・作業員)
  • 途切れると業務や安全に直結
  • Wi-Fiの電波干渉にすでに悩んでいる
  • データを外部網に出したくない
  • 投資を回収できる事業規模がある

1つも当てはまらなければ、Wi-Fi 6/7が現実的です。

総務省の支援事業で費用を抑える

地域社会DX推進パッケージ事業が、ローカル5G等での地域課題解決を支援しています。

2026年度(令和8年度) 申請期間
1次公募 2026年3月4日〜3月26日(終了)
2次公募 2026年5月15日〜6月4日(終了)
3次公募 2026年8月4日〜9月30日(水)正午(終了)
補助率 1/2
選定結果 10月下旬に公表予定
提案主体 地方公共団体のほか企業・団体も

注意:対象は衛星通信・HAPS・APN・Wi-Fi HaLow/7等も含む「課題解決型」。補助率・上限額は公募回で異なるため、三次公募の報道資料と公募要領で確認を。

自治体が調達する場合は2027年7月の新ルールも見る

改正地方自治法施行規則(令和8年総務省令第80号)が2026年6月26日に公布され、2027年7月1日に施行されます。自治体のIT調達は、下表の登録・認証を受けた製品を原則として選ぶ形になります。

項目 内容
公布/施行 2026年6月26日/2027年7月1日
原則調達の対象 JC-STAR・ISMAP(LIU含む)・DMPに登録された製品
既存システム・委託 施行時点のものは従前の例による
ローカル5Gでの影響 基地局・コア・端末やクラウド側の調達要件に関わる。長期案件は施行日をまたぐ前提で設計する

出典:総務省「地方公共団体における情報システムの調達等について」(総行サ第42号・令和8年6月26日)

つまずきやすい3つのポイント

つまずく箇所 何が起きるか 先に決めること
①敷地外への電波漏れ エリア設計のやり直しで工期が延びる 免許申請前に電波伝搬シミュレーション
②端末がない 載せたい機器が非対応 AGV・カメラ等の対応を最初に確認。ルーター経由も検討
③運用する人がいない ベンダー任せで維持費が膨らむ 導入決定と同時に運用体制を決める

免許後のアンテナ変更は、電気的特性が変わらなければ届出のみ。電波が敷地外に及ぶ変更は届出では済みません。

採算はどこまで取れているのか(2026年9月の業界報告)

導入事例は増えていますが、事業として自走できているかは別の話です。日本ケーブルテレビ連盟が2026年9月16日の総務省「ローカル5G検討作業班」第25回会合で報告した、業界の実数を挙げます。

項目 件数
運用中のシステム 31件(基地局157局)
うち有料で提供しているもの 23件
うち採算が取れて自走しているもの 8件
ミリ波を使うシステム 1件のみ(Sub6とのNR-DC構成)

ローカル5G免許を持つケーブルテレビ事業者20社のうち18社の回答。同連盟は業界全体がまだ「先行投資の段階」にあるとし、複数用途を併用して設備効率と採算性を高めることを課題に挙げています。出典:BUSINESS NETWORK「ローカル5G『採算あり』は3割 日本ケーブルテレビ連盟が総務省会合で報告」(2026年9月)

読み方:有料提供23件のうち採算が合っているのは約3割です。1つの設備を1用途だけで使うと償却しきれないため、検討段階から複数の用途を同じ設備に載せられるかを見ておくと判断を誤りにくくなります。

2026年に増えた選択肢

方式 網を持つのは 向く使い方 注意
ローカル5G 自社(免許取得) 敷地内で完結させたい現場 免許申請と設備構築が必要
5Gスライシング(ドコモ) キャリアが商用網を論理分割 複数拠点・屋外・イベント 5G SA対応の端末とエリアが前提
26GHz帯の地域枠 落札事業者(JTOWER・ハイテクインター) 市区町村単位のエリア サービス内容・時期は2026年10月7日時点で未発表
  • スライシング:2026年3月26日開始。常時利用/予約利用(最短1週間)
  • 26GHz帯:2026年6月に国内初のオークション。地域枠(26.8〜27.0GHz)はJTOWER 13地域、ハイテクインター21地域

ポイント:データを敷地外に出したくない→ローカル5G。複数拠点で帯域がほしい→スライシング。

出典:NTTドコモビジネス「5Gスライシングの提供を開始」(2026年3月26日)、総務省「26GHz帯における第5世代移動通信システムの普及のための価額競争実施指針に係る価額競争の実施の結果」(令和8年6月)

よくある質問

Q. 個人でも使えますか?

制度上は可能ですが、設備が数千万円規模のため現実的には企業・自治体向けです。

Q. 免許はすぐ取れますか?

標準処理期間は約1ヶ月半(干渉調整で延びることも)。有効期間は最大5年で、満了6〜3ヶ月前までに再免許申請が必要です。

Q. 試験だけ先にしたい場合は?

28GHz帯の「特定実験試験局」なら2週間程度で開設でき、電波の届き方を試せます。

Q. 普通のスマホで使えますか?

そのままは使えません。ローカル5G対応のルーター・産業用端末を使います。

Q. ローカル5Gとスライシング、どちらを選ぶ?

1つの敷地で自社管理ならローカル5G。複数拠点・屋外で設備を持ちたくないならスライシングです。

まとめ

  • ローカル5Gは敷地内だけの専用5G網
  • 2026年9月末で免許人134者・基地局約1,640局(基地局は6月末から約70局減)
  • Sub6開放と制度拡張(共同利用・中継局・海上/上空)で使いやすく
  • 費用は数千万円規模。3次公募(補助率1/2)は9月30日正午で締切済み。次回の公募は総務省の告知を確認
  • 複数拠点ならドコモの5Gスライシングも比較対象

※本記事は、ローカル5Gの制度・仕組み・活用事例の解説に、電波利用ポータルの免許人数・基地局数(令和8年6月末)、地域社会DX推進パッケージ事業の三次公募、導入時の注意点を加えて2026年9月時点の情報に更新し、同年9月11日に5Gスライシング・26GHz帯地域枠との比較を追記したものです。2026年9月13日に図表中心の構成へ再編集し、9月17日に総務省の電波利用ポータルで免許人数・基地局数を再確認して、届出と特定実験試験局を追記しました。2026年9月24日に、地域社会DX推進パッケージ事業の三次公募が9月30日正午まで受付中であること、26GHz帯地域枠のサービス内容が未発表であることを再確認しました。2026年9月30日に地域社会DX推進パッケージ事業 3次公募の締切(同日正午)を反映しました。2026年10月7日に電波利用ポータルで免許人数・基地局数(134者・約1,710局/令和8年6月末)を再確認し、自治体のIT調達ルール(改正地方自治法施行規則・2027年7月1日施行)を追記しました。2026年10月23日に、日本ケーブルテレビ連盟が総務省ローカル5G検討作業班(2026年9月16日)で報告した運用・採算の実数を「採算はどこまで取れているのか」として追加しました。2026年11月2日に、総務省 電波利用ポータル「ローカル5G」で免許人134者・基地局約1,640局(令和8年9月末)を確認し、6月末の約1,710局から約70局減っていることを反映しました。


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