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【新しい生活様式と5G】新しい生活様式で5Gが普及する5つの理由

【新しい生活様式と5G】新しい生活様式で5Gが普及する5つの理由

2020年5月25日、日本では新型コロナウイルス感染の拡大を抑え、ついに47都道府県全てで緊急事態宣言が解除されました。

政府は「新しい生活様式」を公表し、新型コロナウイルスと共存していく時代を見据え、新たな生活様式が推奨されています。

これまで私たちの当たり前だった

  • 行列に並ぶ
  • 人と鍋やグラスやお皿をシェアする
  • 集って会議をする
  • ライブやスポーツを観にいく
  • 現金に触れる

などの行為を変えることが求められています。

そして、新しい生活様式の時代に、5Gが大きな役割を果たすと考えられています。

政府が発表した新しい生活様式の中身と5Gが果たす役割、新しい時代を見据えてすでに始まっているサービスのついて詳しく解説していきます。

新しい生活様式とは

新しい生活様式とは

2020年5月4日、政府は新型コロナウイルス感染症を予防するための、新しい生活様式を公表しました。

厚生労働省ホームページで公表されている新しい生活様式は以下の4つの項目からなります。

  • 一人ひとりの基本的感染対策
  • 日常生活を営む上での基本的生活様式
  • 日常生活の各場面別の生活様式
  • 働き方の新しいスタイル

新しい生活様式の4項目について詳しく解説していきます。

一人ひとりの基本的感染対策

一人ひとりの基本的感染対策とは、

  • 他人との距離を2m空ける
  • マスクを着用する
  • 手洗いを30秒以上かけて行う

といったような日々の感染に対する意識対策です。

この他、感染地域との往来を避けたり、できる限り旅行などを控えることなどが記されています。

日常生活を営む上での基本的生活様式

日常生活を営む上での基本的生活様式とは

  • 手洗い手指消毒
  • 咳エチケット
  • 換気
  • 身体的距離の確保
  • 3密の回避
  • 毎朝の体温測定

など、感染予防を日常化しましょうという内容になっています。

日常生活の各場面別の生活様式

日常生活の各場面別の生活様式とは、日常生活を変化させ、感染予防に努めるという内容です。

ここが最もこれまでとライフスタイルの変化を求められる部分になります。

主なものとしては以下のようなポイントをあげることができます。

  • 通販を利用する
  • 現金ではなく電子決済を利用する
  • 筋トレやヨガは自宅で動画を活用→ジムは避ける
  • 予約制を利用して並ばない
  • 歌や応援は十分な距離かオンライン→ライブやスポーツ観戦は避ける
  • 混んでいる時間は避けて→通勤ラッシュは避ける
  • 持ち帰りや出前、デリバリーも→店内飲食は避ける
  • 料理に集中、おしゃべりは控え目に、多人数での外食は避けて→飲み会などは厳しい

このように、新しい生活様式では、買い物や飲食、通勤、音楽・スポーツ観賞など、あらゆる場面でこれまでの生活様式を一変させるように求めています。

「ここまでする必要があるのか」という議論があるのは事実ですが、現実として国がこの生活様式を求めている以上、今後は上記のような生活様式がスタンダードになっていくでしょう。

お酒を売って利益を出していた居酒屋などはアフターコロナでも非常に苦しい経営を強いられることが予想され、イベント・プロスポーツ業界も同様でしょう。

働き方の新しいスタイル

そして、働き方も新しいスタイルが求められています。

  • テレワーク
  • オンライン会議
  • 名刺のデジタル化

などが引き続き求められます。

「同じ時間に出社して同じ時間に退社」「朝礼や会議を重視する」というような古くから続く日本の会社文化は変化しなければならない時代になったと言えるでしょう。

新しい生活様式で5Gが普及する5つの理由

新しい生活様式で5Gが普及する5つの理由

新しい生活様式は、基本的には「人と人が触れたものへの接触は避ける」ということがメインです。

人と触れることができない生活の中で、5Gは以下の5つの状況下で大きく寄与すると言われています。

  • 通販の普及でドローンが増える
  • 無人レジが増える可能性大
  • コンサートやスポーツ観戦のVR化
  • テレワークのさらなる普及
  • 店舗の混雑状況をタイムリーに把握する必要性

新しい生活様式の中で5Gが普及すると言われる5つの理由について詳しく解説していきます。

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通販の普及でドローンが増える?

通販が普及すれば、ドローンでの配達が日本でも実用化されるのではないかと言われています。

しかしドローンが事故を起こさないようにリアルタイムで監視しなければドローンでの配達は実現することはできません。

ドローンをオンラインで制御するには、遅延性がない5Gの回線が必要不可欠になります。

新しい生活様式で通販が普及すれば、ドローンでの配達が実用化され、ドローンでの配達には5Gの低遅延性が大きな役割を果たすと考えられます。

レジなし店舗が増える可能性大

人と人との接触を避けるためには、無人レジやレジなし店舗が増えていくでしょう。

実際にAmazonはアメリカでレジのない店舗を実用化しています。

この店舗の実現には、商品に組み込まれたチップをスキャンする技術が必要になります。

実用化のためには商品や棚に設置された無数のチップを同時に接続し決済する必要があり、そのためには多接続に大きな強みを持っている5Gの技術を欠かすことはできません。

人と人が触れ合わず、レジに並ぶことがない買い物を実現するためには、5Gの技術が必要不可欠なのです。

コンサートやスポーツ観戦のVR化

ライブ会場やスポーツ観戦のためのスタジアムなどはまさに3密の空間ですので、今後は最も感染に注意しなければならない場所の1つになります。

今後、コンサートやスポーツ観戦はオンラインで楽しむことが推奨される時代になり、そのために大きな貢献をすると期待されているのがVRです。

ライブ会場やスタジアムに無数のカメラを設置して、その映像を組み合わせ、VRカメラへ配信すると、視聴者は360度ライブハウスやスタジアムの映像を切れ目なく視聴することができます。

要するに、会場にいるような視覚を手に入れることができるので、会場に行かなくてもライブやスポーツ観戦を楽しむことができるようになります。

この技術の実現のためには、数多くの映像データを遅延なく送信する必要があります。

5Gは高速大容量通信ですので、数多くの映像データを遅延なく通信することができ、VRによるライブやスポーツ観戦の実現に欠かすことはできません。

テレワークのさらなる普及

今後はテレワークはさらに普及していくことでしょう。

現在のテレワークは、映像の遅れや乱れが頻繁に起こり、会議をしながら瞬時に大容量データを通信することも不可能です。

今後、5Gが普及すればテレワーク中の映像の乱れなどはありませんし、オンライン会議をしながら大容量データをシェアして一緒に作業を行なったり確認をするなどが容易になります。

すでに当たり前に行われているテレワークですが、5Gになることによってより便利になることが予想されます。

店舗の混雑状況をタイムリーに把握する必要性

新しい生活様式では、飲食店の混雑を避けて予約を活用することが認められています。

今もオンライン上で店舗の混雑状況は把握できます。

しかし、これは店舗側が手動で入力している状況で、必ずしもタイムリーではありません。

5Gの時代になると、様々な店舗に設置されたセンサーが自動で混雑状況を把握して、店の空き状況をタイムリーに知らせてくれるシステムが開発されるかもしれません。

また、スマートシティでは街中の至る所にセンサーを設置して混雑状況の把握などができるようになると言われています。

このような技術を実現するためには、無数のセンサーを同時に接続する必要があります。

やはり5Gの多接続性がないと、このような技術を実現することはできません。

できる限り混雑を避けるためにも5Gの技術は必要不可欠なものになるでしょう。

新しい生活様式のサービスはすでに始まっている

新しい生活様式のサービスはすでに始まっている

新型コロナウイルスを見据えていたわけではありませんが、すでに新しい生活様式に対応した企業のサービスはいくつもスタートしています。

すでにスタートしている、もしくはスタートを見据えて動き出している企業の新しい生活様式に対応したサービスは以下の3つです。

  • 通販サービスのドローン配送
  • AppleのVR企業買収
  • Amazonのレジなしスーパー

新しい生活様式にマッチする可能性が非常に高い企業のサービスを詳しくご紹介します。

通販サービスのドローン配送

通販サービス各社はすでにドローン配送を行なっています。

日本でドローン配送を実験的に行なっているのは日本郵船と楽天です。

この他、世界の名だたる企業がドローン配送の実験を行なっており、DHLに関してはタンザニアで医薬品の配送の実際にスタートさせています。

  • 日本郵便:福島県内の2カ所の郵便局と郵便局の間の9km
  • 楽天:埼玉県秩父市の「ドローンハイウェイ」上空
  • Amazon:2016年には、実際の顧客にドローンで配送
  • Google:オーストラリアやフィンランドで実証事件
  • DHL:タンザニアのヴィクトリア湖でドローンによる医薬品の配送を開始

以下は楽天のドローン配送の実験の様子です。

ドローンでの配送は、やがては実現されることになるでしょう。

AppleのVR企業買収

Appleは仮想現実(VR)分野のスタートアップ企業であるアメリカのネクストVRを買収したと2020年5月15日に明らかにしました。

ネクストVRは音楽やスポーツイベントのライブ映像を配信する技術に強みがあり、ソニーやフェイスブックなどのVR端末向けにソフトウエアを提供しています。

つまり、Appleは音楽やスポーツイベントのライブ映像をVRで顧客に提供する目論見を持っているということです。

実際にAppleはiPhoneの次の技術革新の目玉として、VR端末を開発中と噂されていましたが、この買収がAppleのVRに対する本気度を裏付けたと言えるでしょう。

日本はiPhoneのスマホシェアが実に70%近くと世界の中でもダントツの高さです。

AppleがVRを発売したら、日本でも飛躍的にVRが普及し、スポーツやライブ観戦はVRでという時代が到来する可能性は高いでしょう。

Amazonのレジなしスーパー

Amazonは2016年にレジなしショップのAmazon GOを立ち上げましたが、2020年2月にレジなし食品スーパーAmazon Go Groceryをシアトルにオープンさせました。

Amazon Goのショップはアメリカ国内にすでに25店舗あり、食品スーパーはこれが1店舗目となりました。

今後は食品スーパーも拡大していくと見られており、日本でもオープンするようなことがあれば、日本のスーパーも一気にレジなし化へ進んでいく可能性があるでしょう。

まとめ

新しい生活様式では

  • 買い物
  • イベント
  • 働き方
  • 食事

などで、できる限り人と接することを避ける必要があります。

新しい生活様式を実現するための技術には5Gは欠かすことはできません。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初に登場した5Gですが、アフターコロナの新しい生活様式の時代に必要不可欠なものになるでしょう。

5Gを使った様々な技術革新によって、私たちの生活が人との接触を避けつつ便利になっていくことが期待されています。