KDDIは2026年8月7日、2027年3月期第1四半期決算説明会において、楽天モバイルへ提供してきたローミング(回線借用)を2026年9月末で原則終了する方針を明らかにしました。これを受け楽天モバイルも8月12日、公式に「協議の現状」を発表。都市部などカバーが十分なエリアではローミングを縮小する一方、自社エリア整備に時間がかかる地域は10月以降も期間限定で継続する方向で、KDDIと詰めの協議を続けていると説明しています。本記事では発表内容と今後の見通し、利用者が確認しておくべきポイントを整理します。
目次
結論:何が・いつ・どう変わるのか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表 | KDDI:2026年8月7日(決算説明会)/楽天モバイル:2026年8月12日(公式発表) |
| ローミング開始 | 2019年10月1日(2018年11月に初回協定締結) |
| 直近の期限 | 2026年9月30日(2023年5月の協定延長・800MHz帯追加により設定) |
| 9月末以降 | 楽天モバイルが十分カバーできているエリアはローミング終了 |
| 10月以降も継続の可能性 | 楽天モバイルの自社エリア整備が間に合わない一部の地方(過疎)エリアは、期間限定でローミング継続の方向で協議中 |
| KDDI側の理由 | ローミングによりKDDI網への通信量が想定以上に増加しており、自社顧客向けのネットワークリソースを優先する経営判断(松田浩路社長) |
ローミングとは何か、なぜ終了に向かうのか
楽天モバイルは自社基地局のエリア整備が及ばない地域で、KDDI(au)の回線を借りて通信を補ってきました。2019年10月にサービスを開始し、当初提供されていなかった都市部の繁華街・地下鉄・屋内といった箇所についても、2023年5月の協定延長でKDDIの800MHz帯ローミングが追加提供されるようになりました。この延長協定の期限が2026年9月末です。
KDDIの松田浩路社長は8月7日の決算説明会で、楽天モバイル向けローミングによって想定を超える通信量がKDDI網に流入している状況を説明し、自社契約者へのサービス品質を優先するため、9月末でのローミング原則終了という経営判断に至ったと述べています。ただし、楽天モバイルが自社基地局を整備することを条件に、一部の過疎エリアでは期間限定の協力を継続する考えも示しました。
楽天モバイル側の説明(8月12日発表)
楽天モバイルは公式発表で、KDDIとの協議が「現在も詰めの協議中」であることを明らかにしたうえで、次の方針を示しています。
- 楽天モバイルの自社エリアが十分にカバーできている場所 → ローミングを縮小・終了
- 自社エリア整備に時間を要する場所 → 10月以降もローミングを継続する方向で協議
つまり、9月末で一律にローミングがゼロになるわけではなく、エリアごとに段階的な縮小が進む見込みです。ただし継続の可否・期間は個別エリアの協議結果次第であり、8月16日時点で全国一律の確定スケジュールは示されていません。
比較:ローミング提供の変遷
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 2018年11月 | KDDI・楽天モバイル間で初回ローミング協定締結 |
| 2019年10月1日 | ローミング提供開始(当初は郊外エリア中心) |
| 2023年5月 | 協定延長、800MHz帯を追加(都市部繁華街・地下鉄・屋内などをカバー)、期限を2026年9月末に設定 |
| 2026年6月頃〜 | 都市部を中心に自社エリア整備が進み、ローミングエリアの縮小が先行して始まる |
| 2026年8月7日 | KDDI、決算説明会で9月末の原則終了方針を発表 |
| 2026年8月12日 | 楽天モバイル、10月以降の一部継続に向け協議中であることを公式発表 |
| 2026年9月30日 | 現行協定の期限。以降のエリア別扱いは協議結果次第 |
図解:エリアによる今後の扱いイメージ
利用者が確認しておきたいこと
- 自分の利用エリアの位置づけ:楽天モバイル公式のエリアマップで、自宅・職場・よく行く場所が自社回線エリアかローミングエリアかを確認しておくと状況を把握しやすくなります。
- 今後の公式発表を継続的にチェック:継続エリア・終了時期はエリアごとに協議中のため、10月以降も情報が更新される可能性があります。
- 不確定な情報に注意:8月16日時点でKDDI・楽天モバイルとも、全国一律の終了日や継続エリアの具体的な地図は公表していません。断定的な噂には注意してください。
よくある質問
Q. 2026年10月から楽天モバイルは全国でつながりにくくなりますか?
一律にそうなるわけではありません。楽天モバイルの自社エリアで十分カバーできている場所は、もともと自社回線が主体のため大きな影響は想定されていません。影響が出得るのは、これまでKDDIローミングに依存していた自社エリア整備が遅れている地域です。
Q. ローミングはいつ完全に終了しますか?
現行協定の期限は2026年9月30日ですが、楽天モバイルの自社エリア整備が間に合わない一部の地域については、期間限定での継続に向けてKDDIと協議中と両社が説明しています。全地域の完全終了時期は8月16日時点で未確定です。
Q. なぜKDDIはローミングをやめるのですか?
KDDIの松田社長は、ローミングによる通信量の増加が想定を超えており、自社契約者へのネットワーク品質を優先する経営判断だと説明しています。
まとめ
- KDDIは2026年8月7日、楽天モバイルへのローミングを2026年9月末で原則終了する方針を発表
- 楽天モバイルは8月12日、都市部など自社カバー済みエリアは縮小、整備が遅れる一部地域は10月以降も継続の方向でKDDIと協議中と発表
- 全国一律の確定スケジュールは8月16日時点で未発表。今後のエリア別発表を要確認
- 自分の利用エリアがどちらに該当するかは、楽天モバイル公式のエリアマップで確認するのが確実
出典:楽天モバイル公式発表「ローミングに関して」(2026年8月12日・https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2026/0812_01/)、KDDI 2027年3月期第1四半期決算説明会における松田浩路社長発言(2026年8月7日・各種報道より、KDDI公式サイト「楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について」https://www.kddi.com/corporate/kddi/public/roaming/)
※本記事は2026年8月16日時点の公式発表・報道に基づく情報です。ローミングの継続エリア・終了時期は今後の協議により変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。