【2026年9月15日追記】KDDIが次世代衛星「Starlink Mobile V2」のサービス提供契約をSpaceX社と締結(アジア初)。現行の衛星直接通信は音声通話非対応ですが、KDDIは2027年内をめどに高速データ通信・音声通話(VoLTE)の提供を目指すと発表しました。詳細は本記事内「KDDI、次世代衛星で音声通話にも対応へ」の章をご覧ください。
圏外でもスマホが衛星とつながる「衛星直接通信」。au・ドコモ・ソフトバンクは提供中で、3社とも海外でも使えます。ドコモは2026年10月23日にニュージーランドとオーストラリアを追加し、auと並ぶ5か国になりました(ソフトバンクは4か国)。楽天モバイルは2026年第4四半期(10〜12月)の開始予定ですが、10月29日時点で開始日・料金・対応機種はいずれも未発表です。
目次
結論:4社の早見表(2026年10月)
| キャリア | 衛星 | 開始 | 料金 | 対応機種 | 海外 |
|---|---|---|---|---|---|
| au | Starlink | 2025年4月 | 対象プラン無料 | 107機種(2026年9月時点) | 5か国(9/25〜オーストラリア追加) |
| ドコモ | Starlink | 2026/4/27 | 全プラン当面無料 | 103機種(2026年10月時点) | 5か国(10/23〜NZ・豪州追加) |
| ソフトバンク | Starlink | 2026/4/10 | 対象プラン無料 | 82機種 | 4か国(9/28〜) |
| 楽天モバイル | AST SpaceMobile | 2026年Q4予定 10月29日時点で日付未発表 |
未定 | 未定 | — |
共通の制約:テキストと一部データのみ。音声通話は不可。屋外で空が見える場所だけ。
仕組み:スマホが衛星と直接つながる
4社の詳細
| 項目 | au | ドコモ | ソフトバンク |
|---|---|---|---|
| 無料の対象 | au/UQ対象プラン | ahamo含む全プラン・申込不要 | SB対象プラン、ワイモバイル シンプル1/2/3、LINEMOベスト(9/1〜) |
| 有料の場合 | 他社ユーザー月1,650円(3か月無料)/UQその他 月550円 | — | ワイモバイルその他プラン 月1,650円 |
| テキスト | ○ | ○ | ○ |
| 一部データ | ○(YAMAP・ウェザーニュース等) | ○(Android版はGemini検索も) | ○ |
| 緊急速報 | ○ | ○ | ○(緊急地震速報・津波警報など) |
| 位置共有 | ○ | ○ | — |
| 音声通話 | × | ×(2028年度に次世代衛星で対応予定) | × |
| 条件 | 対応機種 | 対応機種+対応SIM | iOS 26.4以降/Android 15以降 |
楽天モバイル(AST SpaceMobile)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | Rakuten最強衛星サービス |
| 開始 | 2026年10〜12月目標(未提供) |
| 実績 | 2025年4月、市販スマホでのビデオ通話に国内初成功 |
| 料金・機種 | 未発表 |
「キャリアの衛星直接通信」と「Appleの衛星経由メッセージ」は別物
圏外でつながる仕組みは2種類あります。混同されやすいので、先に切り分けます。
| 項目 | キャリアの衛星直接通信 | Appleの衛星経由メッセージ |
|---|---|---|
| 衛星 | Starlink(au・ドコモ・SB)/AST SpaceMobile(楽天・準備中) | Globalstar |
| 提供元 | 通信キャリア | Apple(キャリアが対応を表明) |
| 対応端末 | iPhone・Androidの指定機種(国内はキャリアごとに82〜107機種) | iPhone 14以降・Apple Watch Ultra 3 |
| できること | テキスト+一部アプリのデータ通信 | iMessage・SMS、緊急SOS、「探す」での位置共有 |
| 楽天モバイル | 未提供(2026年Q4目標) | 対応済み(2026年3月26日発表) |
| 料金 | 対象プランは当面無料 | Appleの衛星機能はアクティベーションから2年間無料。衛星経由SMSも当面無料 |
つまり、楽天モバイルでもiPhone 14以降なら圏外で連絡手段が残ります。ただし使えるのはAppleの衛星経由メッセージで、キャリアの衛星直接通信(アプリのデータ通信を含む)ではありません。Apple Watch Ultra 3は、ペアリング先のiPhoneの電源が入っていることが条件です。
海外で使えるか(国際ローミング)
| 渡航先 | au | ドコモ | ソフトバンク |
|---|---|---|---|
| 米国 | ○ 3/4〜(世界初) | ○ 9/1〜 | ○ 9/28〜 |
| カナダ | ○ 6/17〜 | ○ 9/1〜(北緯58度以南) | ○ 9/28〜 |
| フィリピン | ○ 8/31〜 | ○ 9/1〜 | ○ 9/28〜 |
| ニュージーランド | ○ 8/31〜 | ○ 10/23〜(全土) | ○ 9/28〜 |
| オーストラリア | ○ 9/25〜 | ○ 10/23〜(一部地域を除く) | × |
| 対応国数 | 5か国 | 5か国 | 4か国 |
| 料金 | 当面無料 | 無料(容量消費なし) | 対象プラン無料・申込不要(世界対応ケータイの加入が必要) |
すべて2026年。ソフトバンクは当初「フィリピンは秋」と発表していたが、9/28に4か国同時に開始した。ドコモは10月23日にニュージーランド(全土)とオーストラリア(一部地域を除く)を追加し、申込不要・無料のまま5か国になった。楽天モバイルは未提供。
落とし穴:海外の対応機種は国内よりずっと少ない
| キャリア・国 | 対応機種 |
|---|---|
| au/フィリピン | Pixel 11シリーズ、AQUOS sense10・sense9 |
| au/NZ | Pixel 11シリーズ、AQUOS sense10 |
| ドコモ/5か国 | 48機種(Galaxyシリーズ、iPhone 13シリーズ以降、Pixel 9〜11シリーズ)。11月以降も順次拡大予定。国内の103機種より少ない |
| ソフトバンク | iPhone 13以降+iOS 27以降(iOS 27は9/15配信)が中心。国・機種ごとの可否は公式の「つながる国・機種を確認する」で選んで確認 |
渡航前チェック
- 「国名」と「機種名」の両方を対応一覧で確認する
- OS更新を済ませておく
- データローミングをONにする
KDDI、次世代衛星で音声通話にも対応へ(9/15追記)
KDDIは2026年9月15日、米SpaceX社と衛星サービス提供契約を締結したと発表しました。概要は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約内容 | 次世代衛星「Starlink Mobile V2」のサービス提供契約(アジア初) |
| 性能向上 | アンテナ拡大により衛星1機あたりのスループットが従来比約20倍、通信ビーム増加でデータ密度が約100倍(KDDI発表値) |
| 目指す機能 | 高速データ通信に加え、音声通話(VoLTE)への対応 |
| 時期 | 2027年内をめどに提供開始を目指すと発表 |
| 現行サービスとの違い | 現行のau Starlink Directはテキスト・一部データのみで音声通話は非対応 |
現時点では契約締結の発表であり、対応機種・料金・具体的な開始日は未発表です。続報が入り次第、本記事を更新します。
なぜ音声通話はできない?(現行サービス)
| 理由 | テキストなら大丈夫な理由 |
|---|---|
| 1つの電波を広い範囲の全員で分け合う | 1通のデータが小さい |
| スマホのアンテナは衛星向けではない | 少ない電波でも送れる |
| 衛星が高速で移動し接続先が変わる | 送信が一瞬で終わる |
| 通話は途切れず流し続ける必要がある | 数十秒遅れても使える |
通話対応の鍵は衛星側の性能向上。ドコモは2028年度、KDDIは2027年内をめどに、それぞれ次世代衛星での対応を目指すと発表しています。
災害時にどこまで頼れるか
| 場面 | 使える? |
|---|---|
| 基地局が停電・損壊して圏外 | ○ 衛星が見えれば通信可 |
| 家族に安否を伝える | ○ SMS・位置共有 |
| 避難所の屋内から | × 屋外に出る必要 |
| 電話で詳しく話す | × 通話不可 |
| 充電が切れた | × モバイルバッテリー必須 |
| 緊急速報メールが止まっているとき | × 衛星直接通信は警報を受け取る手段ではない。防災アプリで代替する |
衛星直接通信は圏外から「送る」ための手段で、国や自治体からの一斉配信(緊急速報メール)とは別の仕組み。2026年10月はPHPの脆弱性対応でドコモとソフトバンクの緊急速報メールが一時停止した(ドコモは10月25日20時01分、ソフトバンク系は10月26日23時17分に全面復旧し、現在は平常どおり)。受信側の備えは防災アプリが基本になる。
使うときの注意
- 屋外で空が開けた場所だけ
- 送受信に数十秒〜数分かかることがある
- 通常の4G/5Gエリアでは動かない(圏外専用)
- OSを最新にしておく
よくある質問
Q. 衛星電話との違いは?
専用端末が不要で、普段のスマホで使えます。ただし通話はできません。
Q. プラン変更は必要?
au・ドコモ・ソフトバンクの対象プランは追加料金なし・申込不要です。
Q. 楽天モバイルはいつから?
AST SpaceMobileを使う「Rakuten最強衛星サービス」は2026年10〜12月の開始目標で、料金は未発表です。ただしiPhone 14以降なら、Appleの衛星経由メッセージが2026年3月26日から使えます。
Q. 衛星経由で電話をかけられるようになる?
まだです。KDDIが2026年9月15日、次世代衛星「Starlink Mobile V2」で2027年内をめどに音声通話(VoLTE)対応を目指すと発表しましたが、現行サービスはテキスト・一部データのみです。
まとめ
- 3社は提供中、楽天は2026年Q4予定
- できるのはテキストと一部データ。通話は不可
- 海外はau 5か国(9/25からオーストラリア追加)・ドコモ 5か国(10/23からNZ・豪州追加)・ソフトバンク 4か国(9/28〜)
- 海外は対応機種が限られるので渡航前に確認
- KDDIは次世代衛星「Starlink Mobile V2」で2027年内をめどに音声通話対応を目指すと発表(2026年9月15日)
- 楽天モバイルはキャリアの直接通信こそ未提供だが、iPhone 14以降はAppleの衛星経由メッセージに対応済み(2026年3月26日)
※出典:KDDIニュースリリース(2026年8月31日・9月15日「アジア初、次世代衛星『Starlink Mobile V2』契約を締結」)、NTTドコモ報道発表(2026年8月14日・9月1日)、ソフトバンク プレスリリース(2026年8月7日・9月10日)、SoftBank Starlink Direct サービスページ(2026年9月29日確認)、楽天モバイル プレスリリース(2026年3月26日「『iPhone 14』以降の各種『iPhone』および『Apple Watch Ultra 3』で衛星経由のメッセージングサービスに対応」)、各社サービスページ。本記事は2026年9月13日に図表中心の構成へ再編集し、9月14日にソフトバンクの海外提供(対象国・条件)、9月15日にKDDIの次世代衛星契約、9月21日にAppleの衛星経由メッセージとの違い(楽天モバイルは対応済み)、9月29日にソフトバンクの海外提供開始(9月28日・4か国)を反映して更新したものです。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。2026年10月1日にau Starlink Directの海外対応がオーストラリア追加で5か国になったこと(au公式サービスページ・2026年9月25日開始)を反映し、改題しました。2026年10月8日に、楽天モバイルの開始日が第4四半期に入った10月8日時点でも未発表であることを明記し、早見表の基準月を10月に更新しました。2026年10月29日に、ドコモの海外対応がニュージーランド・オーストラリア追加で5か国になったこと(NTTドコモ 報道発表・2026年10月23日/海外の対応は48機種、国内は103機種)を反映し、国際ローミングの表にオーストラリアと対応国数の行を追加して改題しました。
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