【2026年9月 追記】
「新型コロナは5Gが原因」説は科学的根拠のない陰謀論です。WHO・ICNIRPが明確に否定しており、5G契約数が約1億3,153万件(2026年6月末)に達した今も健康被害を裏付ける知見はありません。
2020年8月9日、渋谷の集会「クラスターフェス」が批判を浴びました。背景にあった「コロナは5Gが原因」説は根拠のない陰謀論です。
目次
結論:何が問題だったか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 集会 | 「コロナはただの風邪」を掲げ、ノーマスクでの山手線乗車が拡散 |
| 5G説 | 「コロナの正体は5G」Tシャツの参加者も |
| 科学的評価 | WHO・ICNIRPが明確に否定 |
| 矛盾 | 「ただの風邪」と「5Gが原因」は互いに矛盾 |
| 実害 | 英国などで基地局への放火が2026年も継続 |
クラスターフェスとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催 | 2020年8月9日・渋谷ハチ公前(過去にも複数回開催) |
| 主催 | 国民主権党(代表:平塚正幸氏) |
| 主張 | 「マスク・ソーシャルディスタンス・3密回避・自粛は不要」 |
| 名目 | 自粛・マスク反対でクラブハウスなどを救う |
| 問題行動 | ノーマスク山手線一周デモを計画(中止、一部が乗車しSNSで拡散) |
| 反響 | 動画に1日で6,500件の低評価。TBS「あさチャン!」等でも報道 |
主催者:平塚正幸氏
都知事選出馬の平塚正幸氏| 時期 | 経歴・活動 |
|---|---|
| 2019年 | NHKから国民を守る党から参院選出馬、後に離党し国民主権党を設立 |
| 2020年7月 | 「コロナはただの風邪」ポスターで都知事選に出馬 |
| 主張 | 「コロナはメディアが作り出したもの」。マスクを求める施設への抗議をYouTubeで公開 |
参加者と5G陰謀論
- Tシャツの文言:「目を覚ませ。コロナはフェイク。ニュースもフェイク。コロナの正体5G」
- 海外で電波塔への放火に発展した陰謀論と同根
- 平塚氏本人は「コロナ自体がフェイク」として5Gとの関連を否定。一方で「高周波電波が免疫力を低下させる」説は主張(いずれも根拠なし)
| 反対論者の主張 | 実際のところ |
|---|---|
| 5Gの開始エリアと感染拡大エリアが似ている | どちらも人口密集地から広がっただけ(相関と因果の混同) |
| 5Gを放置すればマスクは無意味 | 前提の5G原因説が誤り |
関連:【5Gが新型コロナウイルスを広げた】アメリカでも広がるデマと暴動を解説
5Gでコロナが広がらない理由
5Gは電離放射線ではない
5G(数百MHz〜数十GHz程度)は非電離放射線。原子・分子の結合を切るエネルギーがありません。
ウイルスは電波に乗らない
| 経路 | 内容 |
|---|---|
| 実際の感染経路 | 咳・くしゃみ・会話の飛沫、汚染面に触れた手からの接触感染 |
| 陰謀論の「電波媒介説」 | ウイルス学的にも工学的にも確認された経路はない |
「相関」と「因果」の取り違え
専門機関の見解
| 機関 | 見解 |
|---|---|
| WHO | ウイルスは電波や携帯電話網を通じて移動できない。5G網がない国でも感染拡大 |
| ICNIRP | 5Gのばく露がコロナを引き起こす、症状・経過に影響することはない |
| Full Fact(英ファクトチェック団体) | 5Gが人体に危険との主張に根拠なし |
陰謀論の実害は今も続く
| 時期・地域 | 被害 |
|---|---|
| 2020年(英国全土) | 基地局への放火・破壊60件超、作業員への嫌がらせ80件近く(GSMA/ETNO集計)。バーミンガムの野戦病院を支える基地局も被害 |
| 2023〜2026年(北アイルランド ウェスト・ベルファスト) | 放火が継続。警察が公表した被害総額は約400万ポンド。2025年9月・2026年4月に複数人を訴追 |
| 2026年6月2日(法廷での説明) | 対象は約27基、確認済みの被害は270万ポンド。捜査担当の刑事は「ベルファスト一帯で基地局の収容能力が大幅に落ちた」と述べ、被告の保釈に反対した |
| 2026年10月16日時点 | 公判期日や判決は報じられていない。被告2人は勾留のまま公判待ち |
400万ポンドは警察が公表した被害総額の見立て、270万ポンドは法廷で「確認済み」として示された額です。デマの代償は電波塔の修理費だけでなく、その地域の通信品質そのものに及んでいます。
警察はSNSで陰謀論を共有する「ネットワーク」による犯行とみています。学術研究はこの種のデマが断続的に再燃する「デジタル・ワイルドファイア」的性質を指摘。
矛盾した主張が集まった理由
| 「コロナはただの風邪」 | 「コロナは5Gが原因」 | |
|---|---|---|
| 病気の深刻さ | 深刻ではない | 深刻(だから犯人がいる) |
| 原因 | そもそも病気ではない | 5Gの電波 |
| 共通する構え | 公式発表・報道・専門機関を信用しない | |
| 共通する行動 | マスク・自粛を拒否する | |
ポイント:中身ではなく「公式を疑う」態度で連帯できてしまう。だから論破しても別の主張に乗り換えられます。
「5Gは危ない」話の確かめ方
| 一次情報 | 分かること |
|---|---|
| WHO「5G mobile networks and health」 | 5Gと健康に関する国際保健機関の見解 |
| ICNIRP 高周波ガイドライン(2020年版) | 電波防護の国際基準。日本の指針も沿う |
| 総務省 電波利用ポータル「電波の安全性に関する取り組み」 | 国内の電波防護指針と規制の内容 |
| 情報通信審議会「電波防護指針の在り方に関する検討作業班」 | 指針の審議経過。2026年も継続中(第18回 6月16日/第19回 7月9日)で、緩和ではなく国際基準との整合が論点 |
- 「一致」だけではないか:地図・時期の重なりは因果の証拠にならない
- 反証を無視していないか:5Gがない地域で同じ現象はないか
- 出典が「誰かの発言」止まりでないか:査読研究や公的評価とは別物
- 数字の時点と単位はあるか:示されない数字は検証できない
補足:WHO委託の12本の系統的レビュー(Environment International誌、2023年10月〜2025年5月)が健康影響を検証。2024年のKaripidisらは携帯電話で脳腫瘍などのリスクは増えないと結論(中程度の確実性)。
2025年には方法論への批判論文も出ていますが、「電波がウイルスを運ぶ」説とは別次元の話です。
よくある質問
Q. クラスターフェスの何が問題視された?
対策不要を掲げた集会に加え、ノーマスクで山手線に乗る様子が拡散し、感染拡大の恐れから批判されました。
Q. 参加者は全員5G陰謀論者?
いいえ。主催者の平塚氏は5Gとコロナの関連を否定していました(別の5G危険論は主張)。
Q. 5Gの電波が免疫力を下げることは?
ありません。5Gは非電離放射線で、WHO委託の系統的レビューでも現行ばく露での健康影響は確認されていません。
Q. デマは今も残っている?
はい。ウェスト・ベルファストでは放火が続き、警察発表の被害総額は約400万ポンドです。2026年6月の法廷では約27基・270万ポンドが確認済みとされ、一帯の基地局の収容能力が落ちたと説明されました。
まとめ
- クラスターフェスはノーマスク乗車で批判を浴びた
- 「コロナは5Gが原因」はWHO・ICNIRPが否定
- 「ただの風邪」説とは矛盾するが「公式を疑う」態度で同居
- 基地局への放火など実害は2026年も継続
※本記事は2020年8月公開の内容をもとに、WHO・ICNIRPの見解とその後の被害の推移など2026年9月時点の情報に更新したものです。2026年9月13日に図表中心の構成へ再編集し、9月19日に国内の一次情報(電波利用ポータル・電波防護指針の審議状況)を追記しました。2026年9月26日に5G契約数を総務省の2026年6月末の値に更新しました。2026年10月4日に、ベルファストの事件で法廷が示した被害の規模(約27基・270万ポンド)と通信品質への影響を追記し、警察発表の数字との違いを整理しました。2026年10月16日に英国の放火事件の司法手続きを再確認し(公判期日・判決の報道なし、2人は勾留のまま公判待ち)、その旨を年表に明記しました。
Warning: Trying to access array offset on false in /home/money555/5g-media.net/public_html/wp-content/themes/jin/cta.php on line 8
Warning: Trying to access array offset on false in /home/money555/5g-media.net/public_html/wp-content/themes/jin/cta.php on line 9