5G基礎知識

【2026年最新】5Gエリアの調べ方|自分の住所が「速い5G」か4社のマップで確認する手順

結論から言うと、「自分の住所が5Gか」は、キャリア各社のエリアマップで無料・契約前に調べられます。ただし、マップが5Gと表示しても、それが「速い5G」とは限りません。総務省の公表値では全国の5G人口カバー率は98.6%ですが、これは4社のエリアを重ね合わせた数字です。1社だけで見ると61.1%〜97.1%と大きく開きます。さらに「速い5G」の目安であるサブ6展開率は、人口の多い上位メッシュに限っても1社あたり50.3%〜70.6%にとどまります。

つまり調べるべきは「全国」ではなく、①自分の住所 ②自分が契約する1社 ③その場所の周波数の3つです。このページでは、その3つを4社のマップで確認する手順を、公式の一次情報をもとに整理します。

「速い5G」になるのは3つが重なったときだけ契約するその1社がエリア化しているその場所がSub6またはミリ波端末がその周波数に対応速い5G※どれか1つでも欠けると、画面は「5G」でも速度は4G並みにとどまります

なぜ「全国98.6%」を見ても意味がないのか

5Gのニュースで必ず出てくる「人口カバー率98.6%」という数字は、総務省が2026年7月27日に公表した2025年度末(2026年3月末)時点の値です。ただしこの数字には注意書きがあります。「携帯キャリア4者のエリアカバーを重ね合わせた数字」です。つまり、4社のうちどれか1社でも届いていれば「カバー済み」と数えます。

自分が契約しているのは4社のうち1社だけですから、実際に関係があるのは「その1社のカバー率」です。総務省が公表した事業者別の数字を見ると、差は小さくありません。

事業者 5G基地局数 5G人口カバー率 前年度比
NTTドコモ 52,532局 89.4% +5.9pt
KDDI(au) 110,037局 94.6% +1.3pt
ソフトバンク 104,441局 97.1% +0.3pt
楽天モバイル 35,108局 61.1% +10.5pt
合計(重ね合わせ) 302,118局 98.4% +0.3pt

出典:総務省「新たな目標に基づく5Gインフラの整備状況(令和6年度末)」(2026年3月公表)。基地局数は陸上移動中継局を含み、屋内小型基地局・フェムトセル基地局を除きます。

楽天モバイルの61.1%と、ソフトバンクの97.1%。同じ住所でも結果が違って当然です。「友人のスマホは5Gなのに自分は4Gのまま」という状況は、故障でも設定ミスでもなく、単に会社が違うだけというケースが珍しくありません。だからこそ、契約先(または乗り換え先)1社のマップで調べる必要があります。

5Gには「広い5G」と「速い5G」の2種類がある

もう1つの落とし穴が周波数です。5Gには大きく3種類の電波が使われており、同じ「5G」表示でも速度がまったく違います。

種類 周波数 特徴 速度の目安
ミリ波 28GHz帯(400MHz幅) 最速だが障害物に非常に弱い。スタジアム・イベント会場など局所的 最も速い
Sub6 3.7GHz帯/4.5GHz帯(各100MHz幅) 5G専用の広い帯域。これが「本来の5G」 速い
転用(NR化) 700MHz帯・1.7GHz帯など4Gの周波数 既存設備を使うため一気に広がる。エリアは広い 4Gとほぼ同等

ここで重要なのは、転用5Gの速度について各社が公式に「4G同等」と明記している点です。ドコモはエリアマップの凡例で「4G(LTE)と同じ周波数帯を利用しているため、5Gの通信速度は、4G(LTE)同等となります」と記載しています。ソフトバンクも公式のネットワーク解説で、NR化(5G転用周波数)について「通信速度は基本的に4Gと同等」と説明しています。

そして厄介なことに、この「転用」を各社が別の名前で呼んでいます。マップを見比べるときに混乱しやすいので、対応表を置いておきます。

事業者 転用5Gの呼び方 Sub6の周波数 ミリ波
NTTドコモ 4G(LTE)周波数の5G転用 3.7GHz帯・4.5GHz帯 28GHz帯
KDDI(au) NR化 3.7GHz帯・4GHz帯 28GHz帯
ソフトバンク NR化(5G転用周波数) 3.7GHz帯 28GHz帯
楽天モバイル マップ上では区別表示なし マップ凡例に「5G Sub6」 マップ凡例に「5G ミリ波」

出典:各社公式サイト(ドコモ「5Gを支える技術」、au「5Gについてもっと知りたい」、ソフトバンク「5Gを実現するネットワーク技術」、楽天モバイル「通信・エリア」)。

「速い5G」がどれだけあるか:サブ6展開率という指標

総務省は、転用ではない本来の5G(Sub6)がどれだけ広がっているかを測る「サブ6展開率」という別の指標を公表しています。定義は厳密で、全国の三次メッシュのうち人口が多い順に1番目から13,250番目までのメッシュに限り、そのうち複数事業者のSub6基地局が展開されているメッシュの割合です。

つまり「人口が多い場所だけに絞って数えた」数字であり、田舎を含めた全国平均ではありません。それでもこうなります。

事業者 サブ6展開率(2025年3月末) 5G人口カバー率との差
NTTドコモ 70.6% 89.4% → 70.6%
KDDI(au) 58.5% 94.6% → 58.5%
ソフトバンク 50.3% 97.1% → 50.3%
楽天モバイル 57.9% 61.1% → 57.9%
全体 75.5% 98.4% → 75.5%

出典:総務省「新たな目標に基づく5Gインフラの整備状況(令和6年度末)」。Sub6基地局は3,600MHz〜4,100MHz、4,500MHz〜4,600MHzの電波を使用する基地局(屋内等に設置されているものを除く)。目標はサブ6展開率を2027年度までに90%(デジタルインフラ整備計画2030)。

5G人口カバー率(青)とサブ6展開率(赤)の差※カバー率は2026年3月末、サブ6展開率は2025年3月末・人口上位13,250メッシュ限定100%50%0%89.470.6ドコモ94.658.5au97.150.3ソフトバンク61.157.9楽天モバイルソフトバンクは「広さ」で最上位だが、Sub6の展開では最下位。会社ごとに戦略が違う点に注意

表とグラフが示しているのは、「エリアが広い会社=速い5Gが多い会社」ではないという事実です。ソフトバンクは人口カバー率97.1%で4社中トップですが、サブ6展開率は50.3%で最下位。逆にドコモはカバー率89.4%と見劣りしますが、サブ6展開率は70.6%で最上位です。

4社のエリアマップ|URLと機能の違い

ここからが実際の調べ方です。4社とも契約前・無料で、番地レベルまで確認できます。ただしマップの作りは各社かなり違います。

事業者 エリアマップURL 機種選択 Sub6/ミリ波の区別
NTTドコモ docomo.ne.jp/area/map/ あり 凡例で専用周波数帯と転用を区別
KDDI(au) au.com/mobile/area/map/ あり マップ上で確認
ソフトバンク softbank.jp/mobile/network/area-map/ あり マップ上で確認
楽天モバイル network.mobile.rakuten.co.jp/area/ 製品対応状況の別ページ 凡例で明示的に3分類

4社のうち、凡例でいちばんはっきり区別しているのは楽天モバイルです。楽天のマップは凡例が「高速データ無制限エリア/5G ミリ波/5G Sub6/4G LTE」と分かれており、ミリ波はズームすると表示される仕様です。「自分の家がSub6かどうか」をひと目で確認したいなら、まず楽天のマップを開いて地域の傾向をつかむという使い方もできます(契約先が他社でも、その土地にSub6基地局が立ちやすい場所かどうかの参考にはなります)。

ドコモのマップは「5G」「LTE」「LTE(速度別)」の3つのタブに分かれています。5Gタブの凡例では、5G専用の広帯域な周波数帯を使うエリアと、4G転用のエリアが区別されます。

手順①:住所を入れる前に「機種」を選ぶ

見落とされがちですが、これが最も大事な手順です。ドコモはマップ上で明記しています。

5Gのサービスがご利用になれるエリアは、お客さまのご利用機種により異なるため、機種を選択してサービスエリアを検索することで、より正確なエリアをご確認になれます。

同じ住所・同じキャリアでも、端末が対応している周波数帯によって使えるエリアが変わります。たとえばミリ波(28GHz帯)に非対応の機種なら、ミリ波エリアに立っていてもミリ波では繋がりません。日本で売られているiPhoneはミリ波に対応していないため、この点は多くの人に関係します。

ドコモ・au・ソフトバンクのマップにはメーカー/機種名を選ぶ欄があります。まず機種を選び、それから住所を検索する——この順番を守るだけで、精度がはっきり上がります。ドコモは対応周波数帯の一覧をPDFでも公開しています。

住所が5Gか調べる4ステップSTEP 1機種を選ぶ対応周波数でエリアが変わるSTEP 2住所を番地まで自宅・職場・通勤経路の3点STEP 3凡例を読むSub6か転用か時点も確認STEP 4端末で答え合わせ実機・レンタル・お試し契約で確認マップは「屋外・地上」が前提。屋内や高層階、地下は実際に試さないと分かりません。STEP 4 を省くと、契約後に「思ったより入らない」となりがちです。

手順②:凡例で「転用」と「Sub6」を見分ける

住所を入れて色が付いたら、そこで終わりにしないでください。その色が何を意味するかを凡例で確認します。

凡例の表記 意味 期待できる速度
5G(専用の広帯域な周波数帯) Sub6またはミリ波 4Gより大幅に速い
5G(4G/LTEと同じ周波数帯)・NR化 転用5G 4Gと同等
5G ミリ波(楽天の凡例) 28GHz帯。ズームで表示 最速だが範囲が極小
5G Sub6(楽天の凡例) 3.7GHz帯など 速い
拡大予定/予定エリア まだ使えない ——

「拡大予定」の表示は特に注意が必要です。ドコモのマップは、予定エリアについて「現在から2か月後末、5か月後末までの間に拡充予定のエリアを表示します」と定義しています。つまり最大でも約5か月先までの話で、それ以降の計画は載りません。今すぐ使いたいなら、予定エリアは「まだ無い」と考えるのが安全です。

手順③:マップの「時点」を確認する

エリアマップはリアルタイムではありません。各社とも「いつ時点のデータか」を明記しており、ここに1〜2か月のずれがあります。

事業者 マップに表示されていた時点 確認日
ソフトバンク 2026年8月末時点 2026年10月11日
楽天モバイル 2026年9月28日時点(10月7日更新) 2026年10月11日

楽天モバイルは更新日と基準日の両方を明記しており、この2社を比べると楽天のほうが新しい情報を出しています。また楽天は新規に基地局を設置した市区町村を隔週で公表しており、2026年10月2日の更新では「2026年9月1日〜9月15日に全国37都道府県105市区町村で新たな基地局を設置」と発表しています。「去年調べたときは圏外だった」という人は、もう一度見る価値があります。

なお楽天モバイルには、住所や場所を指定して電波状況をピンポイントでシミュレーションできる機能も用意されています。マップの色だけでは分からない場所の判断に使えます。

手順④:端末の表示で答え合わせする

マップはあくまで屋外・地上が前提です。最後は実機で確かめるのが確実です。

意外に知られていないのが、ソフトバンクは5G SA接続時に端末のネットワーク表示が変わるという仕様です。ソフトバンク公式によれば、対象端末が5G SAに接続している場合、表示が通常の「SoftBank」から「SoftBank 5G SA」に切り替わります(対象は5G SA対応のiPhoneおよびiPad、2026年9月29日現在)。自分が本来の5Gに繋がっているかを、設定を開かずに確認できます。

確かめたいこと 方法 費用
屋内でどれくらい入るか 家族・知人の同キャリア端末を自宅で借りる 無料
5G SAに繋がっているか ソフトバンクは端末表示が「SoftBank 5G SA」に変わる 無料
実際の速度 その場でスピードテスト。時間帯を変えて複数回 無料
じっくり試したい 各社のお試し・無料期間のある回線を短期で契約 条件により無料〜

鉄筋コンクリートの建物の奥、地下、高層階、山の陰では電波が弱まりやすく、マップが5Gでも室内は4Gということは普通に起こります。特にSub6やミリ波は障害物に弱いため、「屋外では速いのに窓から離れると遅い」という挙動になりがちです。

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賃貸・集合住宅・引っ越し前に確認したいこと

引っ越し先を決める前に調べたい、という需要は多いはずです。内見のタイミングでできることを整理します。

タイミング やること 理由
内見前 物件の住所で4社のマップを確認 そもそもエリア外なら候補から外せる
内見中 実際に部屋の中でアンテナ表示と速度を見る 同じ建物でも階・向きで変わる
内見中 窓から離れた位置・水回りでも試す Sub6は障害物に弱い
契約前 家族全員分のキャリアで確認 カバー率は会社で61.1〜97.1%と差がある

特に集合住宅では、建物の構造そのものが電波を遮ります。マップ上は濃い色でも、部屋の中で確認しないと判断できません。内見は実機で測れる貴重な機会です。

なお、総務省の公表値では地方自治体の本庁舎の5Gカバー率は、都道府県が100.0%(47/47)、市区町村が98.6%(1,717/1,741)でした。裏を返せば、2024年度末時点で24町村は本庁舎すらエリア化されていません。地方への移住を考えている場合は、マップでの確認が特に重要になります。

マップが「5G」でも遅いときの原因

症状 考えられる原因 対処
5G表示なのに4Gと同じ速度 転用5G(NR化)のエリア 仕様。Sub6エリアでないか凡例を再確認
屋外は速いが室内が遅い Sub6・ミリ波が壁で減衰 窓際で試す。自宅回線の併用を検討
5Gと4Gを行き来する エリアの縁にいる 仕様。設定で4G固定にすると安定する場合も
特定の時間だけ遅い 混雑 時間帯を変えて再計測
そもそも5G表示が出ない プラン・端末・SIMが5G非対応 契約内容と対応機種を確認

5G SAを使うには追加の条件がある場合もあります。ドコモの場合、5G SAサービスの利用にはVer.6・Ver.7のドコモUIMカードまたはeSIMが必要で、iPhone・iPadではiOS 18.0以上/iPadOS 18.0以上へのアップデートとVer.7のUIMカードまたはeSIMが必要と案内されています。

よくある質問

Q. エリアマップは契約していなくても見られますか。
見られます。4社とも無料で公開しており、会員登録も不要です。乗り換えを検討している段階でも、番地レベルまで確認できます。

Q. 「全国98.6%」なのに自宅が5Gでないのはなぜですか。
98.6%は4社のエリアを重ね合わせた数字だからです。1社ごとに見ると61.1%〜97.1%(2024年度末)と幅があり、契約中の1社が届いていないことは十分あり得ます。

Q. 5Gと表示されているのに速くありません。故障ですか。
故障ではない可能性が高いです。4Gの周波数を転用した5G(NR化)では、各社が公式に「速度は4Gと同等」と説明しています。速度を求めるならSub6エリアかどうかを凡例で確認してください。

Q. 自分の住所がSub6かどうか、確実に分かる方法はありますか。
楽天モバイルのマップは凡例が「5G ミリ波/5G Sub6/4G LTE」と分かれているため、いちばん読み取りやすい形です。他社も凡例で専用周波数帯と転用を区別しているので、色の意味を凡例で照合してください。

Q. iPhoneでミリ波は使えますか。
日本国内で販売されているiPhoneはミリ波に対応していません。ミリ波エリアにいても、ミリ波では接続されません。

Q. マップの情報はいつ時点のものですか。
各社がマップ上に明記しています。2026年10月11日に確認した時点で、ソフトバンクは2026年8月末時点、楽天モバイルは2026年9月28日時点(10月7日更新)でした。1〜2か月のずれがある前提で見てください。

Q. 今エリア外でも、将来5Gになりますか。
総務省のデジタルインフラ整備計画2030では、2030年度末までに全国および各都道府県の5G人口カバー率をいずれも99%とする目標が掲げられています。ただし個別の住所の時期までは示されていません。マップの「拡大予定」は最大でも約5か月先までの表示です。

まとめ

  • 調べるのは「全国」ではなく「自分の住所 × 契約する1社 × 周波数」の3点。全国98.6%は4社の重ね合わせで、1社では61.1〜97.1%と差が大きい
  • 住所を入れる前に機種を選ぶ。端末の対応周波数でエリアが変わるとドコモが明記している
  • 色が付いても凡例を読む。4G転用(NR化)のエリアは、各社が公式に「速度は4G同等」と説明している
  • 「広い会社=速い会社」ではない。ソフトバンクはカバー率97.1%で1位だがサブ6展開率は50.3%で最下位、ドコモは逆の傾向
  • マップの時点を見る。1〜2か月のずれがある。楽天は基準日と更新日の両方を明記している
  • 最後は実機で確認する。屋内・地下・高層階はマップでは分からない。内見時の実測が有効