NTTドコモは2026年9月15日、一部利用者の電話番号と契約プラン名を、本人の同意を得ないままAmazonジャパンに提供していたと公表した。対象はオンラインで特定プランを申し込んだ延べ34万4,213回線。原因は申込画面の設定を誤って変更したことによる人為的ミスで、ドコモはすでに総務省へ報告し、対象者へお詫びのSMSを送っている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表日 | 2026年9月15日 |
| 対象件数 | 34万4,213回線 |
| 提供した情報 | 電話番号/契約中の料金プラン名 |
| 提供先 | アマゾンジャパン合同会社 |
| 対象プラン | ドコモMAX/ドコモ ポイ活 MAX/ドコモ ポイ活 20/ドコモ mini(オンライン申込) |
| 対象期間 | 2026年4月21日〜8月20日に対象プランをオンライン契約した利用者の一部 |
| 原因 | 2月25日、申込画面から同意取得の文言を誤って削除する設定ミス |
| 総務省への報告 | 2026年8月21日(特定利用者情報の漏えい事案として) |
| アマゾン側の対応 | 提供された情報は利用しておらず、2026年9月12日までに削除済みとドコモが確認 |
目次
何が起きたのか
- 発端は、Amazonプライムの割引特典を案内するためにドコモが行っていたAmazonとの情報連携
- 対象プランの申込画面には本来、Amazonへの情報提供について同意を得る文言が表示される設計だった
- 2026年2月25日、この同意文言が画面上から誤って削除される
- 以降、同意確認がされないまま、対象プランをオンライン契約した利用者の電話番号・契約プラン名がAmazonへ送信され続けた
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年2月25日 | 申込画面の設定変更により、同意取得の文言が誤って削除される |
| 4月21日〜8月20日 | この間に対象プランをオンライン契約した利用者の情報が同意なくAmazonへ送信 |
| 8月18日 | ドコモが同意文言の欠落を把握 |
| 8月20日 | 設定を修正し、同意取得の文言を復旧 |
| 8月21日 | 総務省へ特定利用者情報の漏えい事案として報告 |
| 9月12日 | Amazon側が提供された情報を削除したことをドコモが確認 |
| 9月15日 | ドコモが事案を公表し、対象者へお詫びのSMSを配信 |
対象になるのはどんな人か
- 2026年4月21日〜8月20日に「ドコモMAX」「ドコモ ポイ活 MAX」「ドコモ ポイ活 20」「ドコモ mini」をオンラインで新規契約・プラン変更した利用者の一部
- 店舗窓口での契約、対象期間外の契約は対象外
- 該当者にはドコモから個別にお詫びのSMSが届いている。心当たりがあればSMSと公式サイトの案内を確認する
ドコモの対応と今後の影響
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 漏えいした情報の範囲 | 電話番号・契約プラン名の2項目のみ。氏名・住所・クレジットカード情報は含まれない |
| Amazon側の対応 | 受け取った情報を実際の利用には使わず、9月12日までに削除したとドコモが確認済み |
| 二次被害 | 本記事執筆時点で報告なし |
| 今後 | 総務省の指導内容や再発防止策の詳細が判明次第、更新予定 |
10月、同じ「同意画面」の不備が再発した(RCS・約1.6万件)
ドコモは2026年10月4日、別の同意取得漏れを公表した。今回も原因は画面が表示されなかったことで、Amazonの事案と構図が同じだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表日 | 2026年10月4日 |
| 対象 | 2026年9月17日〜9月25日に店頭(ドコモショップ・量販店・一般販売店)でMNP新規契約をした一部の人 |
| 影響件数 | 約16,000件(うちRCSメッセージの送受信があったのは225件) |
| 表示されなかった画面 | RCSの重要事項説明と、提供パートナーであるGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.への第三者提供同意確認 |
| 原因 | 店頭手続きシステムの不備 |
| 送信された情報 | RCSの提供に必要な送受信に関する情報。メッセージ本文は暗号化され、Googleが内容を閲覧することはないとドコモは説明 |
| 対応 | 9月30日午後8時から対象回線のRCS利用を順次停止。10月4日午前10時から個別連絡 |
| 利用を再開する場合 | ドコモの案内手順に沿って「RCS利用拒否」の解除が必要 |
| 比較 | Amazonの事案(9月15日公表) | RCSの事案(10月4日公表) |
|---|---|---|
| 件数 | 34万4,213回線 | 約16,000件 |
| 経路 | オンライン申込画面 | 店頭の手続きシステム |
| 提供先 | アマゾンジャパン合同会社 | Google Asia Pacific Pte. Ltd. |
| 原因 | 同意文言を誤って削除(設定ミス) | 同意確認画面が表示されないシステム不備 |
| 期間 | 約4か月(4/21〜8/20) | 9日間(9/17〜9/25) |
読み方:いずれも流出した情報は限定的だが、同意を取る画面が出ているかを検知する仕組みが働いていないという点が共通している。RCSは2026年9月末時点で約126万人が利用しており、月額使用料は無料のサービスだ。
「1.1億件がダークウェブで売買」という投稿について
- 2026年10月8日、X上に「dポイントクラブ会員の約1億1,000万件のデータがダークウェブで売買されている」とする投稿が出た
- ドコモは10月9日、調査の結果「投稿に該当する事実は確認されていない」と回答し、流出を否定している(ケータイ Watch の取材)
- 現時点でドコモ公式サイトに流出を認めるお知らせはなく、上記の2件(Amazon・RCS)とは別の話
- この種の投稿を見た場合は、ドコモの「お知らせ」ページと、自分に届いたSMS・個別連絡の有無で確認するのが確実
よくある質問
Q. 自分が対象かどうかはどう確認すればいい?
A. 対象者にはドコモから個別にお詫びのSMSが送付されている。SMSが届いていない場合、現時点で対象に該当しないとみられるが、不安な場合はドコモインフォメーションセンターに問い合わせるのが確実。
Q. パスワードやクレジットカード情報は漏れた?
A. 今回提供されたのは電話番号と契約プラン名の2項目のみで、ドコモはパスワードや決済情報は対象に含まれないと説明している。
Q. 解約やプラン変更をした方がいい?
A. 現時点で二次被害は確認されておらず、解約を急ぐ必要性を示す情報はない。不審な連絡があった場合は、公式窓口を通じて事実確認をすることを推奨する。
まとめ
- Amazonの事案は、特典案内のための情報連携で同意取得の文言が半年近く欠落していた運用面の不備(34万4,213回線)
- 10月4日公表のRCSの事案も同意確認画面が出ないまま提供が行われたもの(約16,000件・うち送受信225件)で、構図が重なる
- いずれも漏えいした情報は限定的で、二次被害の報告はない。ただし同意画面の表示を検知する仕組みが課題として残る
- 「1.1億件がダークウェブで売買」との投稿はドコモが10月9日に否定している。公式のお知らせと個別連絡で判断したい
出典
- NTTドコモ発表 2026年9月15日/ITmedia NEWS「ドコモ、34万ユーザーの電話番号などAmazonに無断提供 人的ミスで同意事項を削除」2026年9月16日
- NTTドコモ「【お詫び】RCS利用における重要事項説明および第三者提供同意取得未実施に関するお知らせ」2026年10月4日(https://www.docomo.ne.jp/info/notice/page/261004_00.html・2026年10月10日確認)
- ケータイ Watch「ドコモ、dポイントクラブの会員データ流出を否定『確認されていない』」2026年10月9日
※ドコモ公式のお知らせ・報道にもとづきます(改訂履歴は省略)。