携帯大手4社が2026年9月16日、5G「ミリ波」(28GHz帯)のエリア拡大に向けた共同検討を発表しました。覚書(MOU)は9月11日付。各社が個別に整備してきたミリ波で連携する、珍しい枠組みです。
目次
結論:発表されたこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年9月16日(覚書は9月11日付) |
| 発表主体 | ドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル |
| 検討内容 | 5Gミリ波(28GHz帯)の利用エリア拡大に向けた共同検討 |
| 対象技術 | ミリ波基地局・中継器などの技術・方式 |
| 前提 | 各社が個別にエリア展開を進める方針は維持 |
| 今後の時期 | 検討期間・商用化時期とも未公表 |
なぜ4社で連携するのか
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| 電波の性質 | 直進性が高く、建物などの遮蔽物に弱い |
| 整備の負担 | エリアを広げるには基地局が多数必要 |
| 業界共通 | 1社だけでなく携帯業界全体の課題だった |
| 検討の狙い | 連携でエリアを拡大できるか、効率的に運用できるかを技術・方式面から評価 |
ポイント:各社の個別展開はそのまま。重複投資を抑えて「面」で広げられるかを探る段階です。
ミリ波とほかの電波の違い
| 周波数帯 | 特徴 | エリアの広がりやすさ |
|---|---|---|
| 低周波(700MHz〜3.6GHz帯) | 回り込みやすく屋内にも届く | 広い |
| Sub6(3.7GHz・4.5GHz帯) | 速度と面カバーのバランス型。現行5Gの主力 | 中程度 |
| ミリ波(28GHz帯) | 超高速・大容量だが遮蔽物に弱い | 狭い(基地局多数が必要) |
使うには「ミリ波対応の端末」が必要
エリアが広がっても、端末がミリ波(日本はn257)に対応していなければつながりません。2026年秋の主な新機種は次のとおりです。
| 機種 | ミリ波(n257) |
|---|---|
| iPhone 18 Pro/Pro Max(日本モデル) | ×(Sub-6のみ) |
| iPhone Duo | ×(eSIM専用・Sub-6のみ) |
| Google Pixel 11 | × |
| Google Pixel 11 Pro Fold | ○ |
Apple公式の日本モデル仕様(2026年9月11日確認)、各キャリアの製品ページより。Android機はキャリア版とSIMフリー版で対応が異なる場合がある。
手元の端末が対応しているかの調べ方
- メーカーまたはキャリアの仕様表の「対応周波数(5G)」に「n257」があるかを見る。日本のミリ波はn257(28GHz帯)
- 同じ機種名でもキャリア版とSIMフリー版で対応が違うことがあるため、買った経路の仕様表で確認する
- 画面の「5G」表示では区別できない。ミリ波か Sub-6 かは表示されない
よくある質問
Q. いつからミリ波が使いやすくなる?
検討開始の発表のみで、完了時期も商用化時期も示されていません(2026年10月10日時点で4社いずれも続報なし)。ドコモは9月29日に別枠で「ミリ波イニシアチブ」を始動しています。
Q. 対象エリアはどこ?
対象エリアの限定は明記されていません。検討の中で具体化する段階です。
Q. 料金プランに影響はある?
言及はありません。基地局の整備・運用面の技術検討です。
続報:ドコモが「ドコモミリ波イニシアチブ」を始動(9月29日)
4社の共同検討とは別に、ドコモは2026年9月29日、ミリ波の普及と産業エコシステムの拡大を目的とする「ドコモミリ波イニシアチブ」を始めました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参加企業 | AGC・京セラ・電気興業・日本電業工作・フジクラ・ダイヤケーブルなど8社 |
| 取り組み | エリアを広げる中継器、電波の向きを制御するメタサーフェス、電波を効率よく運ぶ導波路を各社と開発し、ドコモのネットワーク構築の知見と組み合わせて場面ごとに最適なエリアをつくる |
| 想定する場面 | 電車内や都市部の建物内など、直進性が高く遮蔽物に弱いミリ波が届きにくかった場所 |
| 出典 | NTTドコモ ニュースリリース(2026年9月29日) |
まとめ
- 4社が5Gミリ波のエリア拡大で共同検討(9月16日発表・覚書は9月11日)
- 個別展開は維持しつつ、連携による効率的な運用を技術・方式面から検討
- 検討期間・商用化時期は未公表。続報待ち
- ドコモは9月29日に8社と「ドコモミリ波イニシアチブ」を始動(中継器・メタサーフェス・導波路でエリアを拡大)
出典:NTTドコモ公式ニュースリリース「通信事業者間での5Gミリ波の利用エリア拡大に向けた共同検討を開始」(2026年9月16日)。KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルも同日付で同内容を発表。
※本記事は2026年9月21日に図表中心の構成へ再編集し、9月28日に続報の有無を確認して、ミリ波対応端末の表を追加したものです。
※本記事は2026年10月1日にドコモの「ドコモミリ波イニシアチブ」(2026年9月29日発表)を追記し、改題しました。2026年10月10日に4社の続報がないことを各社公式で再確認し、手元の端末がミリ波(n257)に対応しているかの確認方法を追記しました。